鷲尾翼

音響ハウス Melody-Go-Roundの鷲尾翼のレビュー・感想・評価

音響ハウス Melody-Go-Round(2019年製作の映画)
4.5
【まとめシネマ】#546

【まとめ】
* レジェンド達と、音響ハウス
* 主役は、エンジニア
* デジタルとアナログが融合する歴史

本作は1974年12月に東京・銀座に設立されたレコーディングスタジオ「音響ハウス」が創立45周年を記念して制作されたドキュメンタリー。

本作の主題歌「Melody-Go-Round」の制作過程をベースに物語が進んでいくのだが、収録に参加したレジェンドミュージシャンの音響ハウス愛溢れるエピソードがたまらない。

軽くレジェンド達を紹介すると…
佐藤佳幸、飯尾芳史、高橋幸広、坂本龍一、井上鑑、矢野顕子、佐野元春、松任谷正隆、松任谷由実、葉加瀬太郎、大貫妙子など

45年という歴史あるスタジオから生まれるエピソードの数々は、音楽家としてのアイデアと、住みたくなるほどの音響ハウス愛が溢れている。

本作の主役は、40年以上音響ハウスで機材のメンテナンスを行なっているレジェンドエンジニア・遠藤誠だ。彼の他にも、多くのエンジニアが出演している本作は、歴史ある機材や生み出された音楽の数々には、エンジニアのおかげで成り立っていると実感。

本作はデジタルとアナログが融合している。
本作で印象的なのが、楽曲の編曲をパソコンで一音一音微調整しているところ。一見、最先端な作業風景を見ているようだが、使われている機材やレジェンド達の技術は紛れもなく45年という歴史が生み出すアナログの深みだ。

そして、誕生した「Melody-Go-Round」は懐かしく、新しい。
鷲尾翼

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