このレビューはネタバレを含みます
美しさへの盲信、その末路。
フィクションとはいえ、主人公が両親を無下にするシーンがあまりにもキツすぎる。
冒頭時点では「コンプレックス拗らせてるなぁ」くらいの感覚だったけど、金を無心し、両親が決死の思いで肉を分け与えたことを当たり前のように受け取ったくらいから「あっ、これは感情移入しないほうがいいやつだ」と察した。
どんなに見た目が良くなったとしても、本人自身が他者への配慮や自己鍛錬を顧みないので、(容姿はともかくとして)体型もその後の顛末もなるべくしてなったなぁ、という感じ。
最期、両親の前でも「イェジ」ではなく「ソレ」と咄嗟に名乗ったシーンに、彼女の人生観が詰まっていたと思う。