Norisuke

アイの歌声を聴かせてのNorisukeのレビュー・感想・評価

アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)
4.2
大企業「星間エレクトロニクス」の実験都市・景部市。AI技術が生活に馴染み、田植えロボットが農作業をするこの街の高校に通うサトミのクラスに、シオンと名乗る少女が転入してきた。容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群、天真爛漫、とパーフェクトなシオンだったが、転校早々自己紹介の代わりにサトミを前に突然歌い出すなどその行動はかなり奇抜。それもそのはず、シオンはサトミの母美津子が開発した試験中のAIを搭載したロボットだったのだ。とある事件がきっかけでその正体が何人かのクラスメイトにバレてしまったサトミは、彼・彼女達にシオンがAIだとバレないように願い出て…な話。

やたらとミュージカルが入ったり、中盤以降の怒涛の盛り過ぎ過剰キラキラ演出だったり、何故か演劇部でドレス借りて応援したり、サトミが好きなアニメーションがプリンセスものだったりと、ディズニーのプリンセス系アニメを意識した作りなのが面白い。
初対面の相手に突然歌い出してご挨拶、って、美津子ママのJK観大丈夫か?と思ったものの、それすらも伏線として張り巡らすシナリオの巧みさも良かった。
クラスメイトの理系ヲタクトウマ、80点イケメン男ゴッちゃん、陽キャなツンデレギャルアヤ、柔道一直線のサンダー、そしてヒロインである告げ口姫のサトミと、キャラが割と多めなのに渋滞することもなく、それぞれの個性がシオンの影響でお互いに相互作用を生み出していくのも、青春といった感じ。
芸能人お笑い芸人多めなのに、棒演技ボソボソ演技の人も皆無で聴き取りやすく、そのあたりも流石だと感じた。
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