けーすけ

ザ・スイッチのけーすけのレビュー・感想・評価

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)
3.8
都市伝説だったはずの“連続殺人鬼ブッチャー”が突如現れた!彼は高校生4人を襲い、そこで謎めいた短剣『ラ・ドーラ』を手にする。
それから2日後、ブッチャーはたまたま見つけた高校生のミリーを襲い短剣で刺したが、ミリーの姉で警官でもあるシャーリーが助けに入り、ブッチャーは逃亡してしまった。翌日、目を覚ましたミリーだが様子がおかしい。片や廃ビルで寝ていたブッチャーも目を覚ましたが、その中身はミリーだった。女子高生姿となった殺人鬼は何をするのか。そして中年オッサン姿となったミリーは元に戻れるのか・・・




入れ替わりものの映画というと『フェイス/オフ』や『トータルリコール』『メン・イン・キャット』(これは何か違う?笑)、邦画では『レオン(日本の竹中直人・知英主演のもの)』『君の名は。』等でしょうか。
さらにはドラマですが2021年1月クールの『天国と地獄 ~サイコな2人~』と似た部分もあるかな、と。

本作では殺人鬼と女子高生が入れ替わる、というのがキモでありそれだけで「面白そう」と思わせる事で成功してますねー!

R15+指定なので、殺害、流血シーンがそこそこにあり、序盤と中盤での殺人シーンはそこそこにエグいので苦手な方はご注意を。ホラー的なビビらせは3-4ヶ所でしょうか。でも「来るぞ来るぞ…」と予見できるので、ホラー苦手な僕でも全然大丈夫でした。

以下、つらつらと感想。



冒頭のユニバーサルロゴムービーが不穏な雰囲気になっており気持ちが高まる…!こういう部分、「映画会社のロゴムービーが映画にあわせて改変してある作品は面白い」という持論があるので大好きです。


ミリーとブッチャーが入れ替わるタイミングも、出会った時のタイミングではなく、それぞれが寝て起きた時にわかるという、まさに『君の名は。』的なベタな見せ方。

ブッチャーを演じたヴィンス・ヴォーンは50代のおっちゃんなのだけど、入れ替わり後は中身を女子高生として演じるって事で、声色や仕草の見た目ギャップがめっちゃ笑えます。本当に入れ替わっていると思わせる演技、流石っす。追われて逃げる時の女の子走りや、トイレで用を足すシーンは笑いこらえるのに必死でした。

片や女子高生のミリーの中身は中年おじさんになっちゃうのですが、これはブッチャーがどんな人物だったのかってのがあまり提示されてなかったので「ああ、そういう感じなのね」で止まってしまった。
役柄の肉付けとして監督からは『ターミネーター2』を参考にしたとか(T-1000かな?)。ミリーを演じたキャスリン・ニュートンはそれまで『ターミネーター2』を観た事がなかったそう(!)
入れ替わった直後から化粧がバッチリできる殺人鬼、謎過ぎるぜ!笑


中身が殺人鬼になったミリーが次々に起こす行動にはハラハラとさせられ、木材カッターやチェーンソー等、その見せ方もベタなホラー好きにはたまらないものかと思います。
そしてブッチャーとなってしまった見た目中年おじさん女子高生が元に戻そうと奮闘するという、ホラーとコメディのギャップのバランスが絶妙で秀逸。



まあ、ブッチャーみたいな極悪人がこれまでずっと捕まってないってのも無理があったり、逃亡についても「いやいやそんな無茶な」っていう部分はありますが、そんな細かい事を気にせず頭からっぽにして観たら楽しめる事間違いなしです。



まず現実ではありえないだろうけど、もし自分が仮に女の子と入れ替わったとしたら最初におっぱい触って確かめるんだろうな、と思った一作でした。面白かったです!


2021/04/10(土) T・ジョイPRINCE 品川 シアター2 21:00回にて鑑賞。G-11
[2021-035]
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