救急救命士として働きながら、患者の私物をこっそり横流しして資金を調達しているアンヘルは、ある日不慮の事故に遭って車椅子生活を余儀なくされてしまう。元々独占欲が強かったのが更に進行し、恋人のヴァネッサは彼の執着に耐えきれずに別れを切り出すが…な話。
なんとなく厨二病っぽいタイトルだな…と思ったが、特にそういう展開になることもなく、割と現実的にストーカーの怖さを突きつけてくる佳作。
主人公が盗癖があるクズで最初はそれでも頑張って恋人との関係を繋ぎ止めようとするものの、スマホを覗けるアプリを入れたりGPS監視したり、果てには彼女が別れてから付き合いだした男にまで手をかけたりとなかなかにアグレッシブ。
ただ、物語としてイマイチ盛り上がりに欠けるのは、主人公がアンヘルだからなのか。最初からヴァネッサ主人公にしてストーカーされる恐怖を素直に描いていけば面白くなったのでは…？と思うこともしばしば。
まあそれでも、ストーカーって怖いね、と改めて思い直させるじめっとした怖さはあった。サクッと短めで終わるのも良いかな。
