ガイとその妻プリスカは2人の子どもを連れてゴージャスなリゾート・ホテルへ休暇にやってきた。翌日、ホテルのマネージャーから秘密のプライベートビーチへ招待を受け、他の家族とともにビーチで1日を過ごす事に。ところがそのビーチで次々と不可解な出来事が起き・・・
『シックス・センス』『サイン』などのM・ナイト・シャマラン監督作品。
異常な速さで時間が進む謎のビーチでのスリラーという事で、気になったので観てきました。
核心ネタバレは無いですが、ストーリーには触れますので未見で気にされる方はご注意を。間違いなく何も知らずに観た方が楽しめる映画かと思います。
なお、ホラー的ないきなりのビビらせは無く、ちょっと痛々しい場面もありましたが直接的なグロ描写はありません。
ガイ達一家が着いたビーチはとてもきれいで、彼の息子のトレントや娘のマドックスもはしゃいて遊んでいた。浜辺の片隅には先客で黒人男性が一人おり、その者はミッドサイズ・セダンという有名なラッパーだった。
ところが浜辺に女性の遺体が流れ着き、のどかな雰囲気は一変。その女性はミッドサイズ・セダンの連れだったという事で、彼に殺人の疑惑がかけられる。否定するミッドサイズ・セダンとのやりとりのかたわら、他の家族の高齢女性も突然死を遂げる。混乱する家族たち。
そんなさなか、子供たちの容姿に異変が現れる。6歳のトレントが11歳くらいに、11歳のマドックスも16歳くらいの見た目になっていたのだ。
助けを求めようと来た岩壁の道を戻ろうとするが、何故か気を失って引き戻されてしまう。一体このビーチには何があるのか。
ほぼビーチだけを舞台にしたシチュエーションスリラー。
あれこれ考察しながら観てましたが僕は真相までは読めずでした。ただ随所に伏線があり、観察力・推理力が高い人は裏側が読めるかと思います。
例えば、序盤のホテルに着いた時のウェルカムドリンクや、部屋でガイが見つけたとあるパンフレット、登場人物が抱える病気など、ラストで「そういう事か～！」となる伏線かと思いますので序盤はあちこち注意して観てみてください。
何故急激に老いていくのかという部分の謎も「岩から出ている何かで細胞の代謝がウンタラカンタラ」と明確な理由はわからないのですが、脱出できない密室感と迫りくる死への恐怖に感情移入していた僕はそれほど気にならなかったです。
(ただ生きている細胞の代謝速度が速まってるというはずなのに、遺体が朽ちるのも速いってのは理解できなかった…)
また、老いる速度はみんな同じはずなんだろうけど結構都合よく物語が展開したり、子供の知性もなぜか成長してる？という部分もあり気になる部分は多々(6歳だった子供が性知識を何故得たのか…)。
ギャグみたいな場面もあるので、楽しむには深く考えすぎない方がいいかと思います。
出演者も多いものの、どういう人物かがあまり深くは描写されないので感情移入しにくいのも勿体ないように感じた所。
ただ、子供たちは成長によって役者が変わり、トレントは4人、姉のマドックスは3人の役者が年齢によって変わって演じています。6歳から12歳くらいに変わる時はさすがにわかるけど、そのあと映画にのめり込んでいたので「あれ？いつのまにか役者変わってる？」というアハ体験ができて面白かったです。
単純なスリラーではなく、家族と向き合うといった部分にもフォーカスしていたのが好印象で、全般通して満足度は高かったです。
この映画から得た教訓は、もらった手紙は早く読んでおこう、でした。
2021/08/27(金) TOHOシネマズ日比谷 11:30回 スクリーン8 E-9
[2021-071]
