しおえもんGoGo

オールドのしおえもんGoGoのレビュー・感想・評価

オールド(2021年製作の映画)
3.0
素材はなかなか面白い。
が、なんかもうちょっとディテールをちゃんとして…って感じ。
登場人物に結構イライラするのだが、そのイライラが若干の伏線っぽくなってたり、ちょっとした笑いどころにもなっている。
特に心理学者のパトリシアがやたらグループセッションしようとするのに、本人もパニクってるせいか、それともタイミングが悪すぎるせいか、ウザさと胡散臭さしか出てないところが滑稽で笑ってしまった。

全体を通してみたら割ときれいに終わった印象で、見終わった後はスッキリする。

以下ネタバレありのツッコミ



・最大の難点は、子供達の成長に比べて大人がほとんど老けない所。特に主人公のプリスカは最後まで結構きれいなまんまだったのがなんかズルい。
・子供達が精神面でも成長してるのが不可解すぎる。さっきまで子供だったのに肉体相応の落ち着きを見せているが、落ち着きとは経験に基づくものではないだろうか。さっきまで6歳と4歳ぐらい?の子供が数時間後には子作りまでできるようになるだろうか。それとも「加齢」とはニューロンがどうのこうのして精神も肉体に引っ張られるのかという投げかけになってるのか?
・むしろ体はどんどん大人になっていくのに言動は子供のままの方がホラー感あって怖いと思う
・意外と子供達が自分達の状態をすんなり受け入れる違和感。
・死んだものは影響を受けないはずなのに早々に腐る遺体の謎。それなら食べ物もあっという間に腐るんじゃないの?
・ラッパーは有名なラッパーにする意味あったのか
・みんな無駄に単独行動多すぎて結構イライラする
・プリスカの腫瘍は結局癌だったのか?転移しないまま大きくなるだけだから良性?もし転移が抑えられているのなら新薬成功だし、あんな小さなナイフ一本で処置した医者のチャールズは天才だと思う
・ウェルカムドリンクで新薬を投与し、ビーチで長期観測するというアイディアはとても面白いが、最初の一杯だけで足りるのかという疑問。継続投与しなくていいのだろうか。
・クリスタルの死に様はなかなかのホラーだった。
・主人公夫婦がなんだかんだで平穏な最期を迎えられたのは良かった。思えばあの短時間で色々なピンチや悲しみを乗り越え、孫の誕生と死まで見届けてきたのだから、この夫婦に関してはこの短時間に老成するのも分かる。
・最後にノート渡されたお巡りさん、理解力高っ!そして仕事早っ!

こうやってツッコミどころを列挙すると、やっぱり詰めが甘いなという印象。
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