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ドント・ブリーズ2のしおえもんGoGoのレビュー・感想・評価

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)
3.3
アマプラで期限間近なので。

前作で超絶キモジジイだった主人公に子供が…。まさか?またやったのか?と前作を見た人なら当然思うだろうが、今回は違う模様。

序盤こそ娘を囲い込むキモさを見せていたが、植木屋のお姉さんに「このままじゃダメ」と言われて町への外出を認めるなど、意外とまともな面を見せてくる。
そこから娘を巡るギャングとキモジジイの対決という事で、相変わらず誰に感情移入していいのか分からなくなるが、ギャング側はまず犬を殺し(アメリカ映画では死亡フラグも同然)、そして植木屋のお姉さんを殺した時点で見てるこっちとしてはギャングをさっさと殺してくれないかと期待してしまうわけで、キモジジイがなんかイケオジに見えてくる不思議。
そういう意味でかなりジジイ側に感情移入。

以下ネタバレあります。


今作では悪人は悪人なりに我が子には執着するものかなあという期待を綺麗に裏切り、クズはとことんクズだった点が容赦なくて良かった。またこの母親役の気持ち悪い事ときたら。非常にいい。

ちょっと前作の記憶が薄れていて、主人公が元々軍隊に居てトラウマを抱えているという描写はあっただろうか?前作で見た記憶が無いのだが、今作は前作のあれも含めた家族への執着とか、最後の娘への罪の告白と解放が、彼自身のトラウマから来ているかもしれないと思わせる。
ジジイも苦しかったんだなあ、その罪を受け入れて娘を送り出したんだなあとその愛情にしみじみするわけだが、その一方で「私そんなものをあのキモジジイ求めてるのか?」という気にもなってくる。
このジジイの意外にソフトな面や娘への愛情や後悔を良しと見るか、そんなもん要らんねんと思うかで今作の印象は大きく変わるだろう。

私はとにかく前作のキモさがトップクラスだったので、何なら娘の手で始末をつけてくれてもいいんだよという気になってしまった。

でも相変わらずコンパクトで気軽に楽しめる。が、前作よりも本来の意味合いでグロいので要注意。

その他
・今作は前作のような「息1つで殺されるかも」という方面のハラハラ感はあまり無かった。終盤でようやく聴力を活かした戦いが出てくるが、あの腕があるなら序盤からもうちょっと何とかなっていたような気がする。
・二匹目の犬可愛い。犬を大事にしないやつは死ぬ。アメリカ映画の法則。
・犬の寝返り早い
・犬と子供を大事にしたギャングの人が一番感情移入できる
・娘が手錠で成人女性をぶら下げたら骨が折れて皮ズル剥けになると思う
・闇医者よ、せめて麻酔してから手術しないと暴れて大変よ
・闇医者よ、助手も無いのに二人分のオペは無理だと思うよ、いくらもらったか知らないけど
・続くかもラストだけど、続いてほしくない
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