カルダモン

ヒッチャー ニューマスター版のカルダモンのレビュー・感想・評価

4.5
車、荒野、銃。アメリカの田舎を象徴する定番要素に、都会に憧れる青少年とネジの外れた殺人鬼が映える。

う〜〜怖っ!死ぬかと思った。何をやらかすかわからない人間が一番怖いなぁ。この映画に比べればゾンビも幽霊も感動モノに感じてしまうよ。これまで観てきた映画で、たくさんの殺人鬼と出会ったけれども、心底震えたのはこの映画が初かもしれない。

唸るエンジン音をバックにブレーキがぶっ壊れたような顔のルドガー・ハウアー。オイルを塗ったように黒光りする肌、爛々と光る眼光のヤバさ。なんでそんなに生き生きしてんの?ってくらいの薄ら笑いで、あり得ないくらい行動派。スピルバーグの『激突』にさらなる殺意と狂気を加えた感じ。とにかくしつこい安村の襲来に一時たりとも安心できませんでした。しかし困ったことに、この男の並々ならぬ雰囲気はスクリーンの中でこれ以上ないくらい輝いていて魅力的。


ヒッチハイクって割とよくあるんでしょうか。ちなみに私自身は山を降りるバスが無くなって乗せてもらったことがありますが、乗せてもらう方も結構緊張するんですよね。どこかに連れ去られたらどうしよう、ってね。映画の見過ぎですね