もじゃ

ブレット・トレインのもじゃのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
4.5
「これも不運とは言い切れない」

殺し屋達が日本の高速鉄道に集合してアタッシュケースを奪い合う。レディバグは任務を果たせるか?

伊坂幸太郎の小説が原作でブラッド・ピット主演で日本が舞台。日本人なら見るしかねぇ。
間違った日本感であることを認識した上でさらに誇張した舞台。東京駅の外観も何もかも完全に違う(笑)スタイライズして、画面効果と合わせてファンタジックな世界として日本を描いた。
殺し屋が集まって争うけれど、ひたすらポップで馬鹿馬鹿しい感じだ。怒りや互いを傷つけ合うことの無益さを伝えたいんだ、きっと。

主演は言うまでもないブラッド・ピット。「12モンキーズ」以降の綺麗すぎないフザけた感じのキャラを演じる。見栄えは流石だし、変顔しててもかっこいい。本作の役のセリフなんかは本人の人生観が反映されてるように見えた。役と役者の境界がないような。「境界性人格障害」って誰に向けて言ったのかなーって。
共演の俳優達も皆個性的といか濃すぎ。みかん、レモン、プリンス、ホーネットetc… そして我らが真田広之(エルダー)の例え話が全然伝わらなくて笑った。
カメオ出演的にカーバーとマリアには大物が。特にマリアはああ、お前らそういうことかよ!って。

仲介人から仕事内容を聞いたりする序盤。新幹線に乗り込んで本編へ。中盤はアクションやコミカルな演技が楽しいものの、現状や各人の狙いがわかりにくくなって中だるむ時間もある。ともあれ京都着&ブラピ髪纏めからのクライマックスの無茶苦茶さやセリフ、教訓めいたラストはこの作品を象徴する凝縮感がある。楽しく馬鹿馬鹿しい贅沢な映画。

やっぱブラピ最高だよな!っていう作品。
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