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バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画をつくったら~のmuraのレビュー・感想・評価

4.2
日本映画のファンを自認するうえでこの映画は見逃すわけにはいかないだろうと。ドラマも見てきたことではあるし。

各放送局がドラマ制作に利用する撮影所「バイプレウッドの森」。ここに集う役者たち、とくに「バイプレイヤー」とよばれる人たちを巻き込んでの映画づくりが始まる。映画をつくる難しさ、また楽しさを、100人超の役者をキャスティングするという離れわざをもって描いていく。

冒頭の銃撃戦。映像はザラつき、フィルムで撮影したよう。さらにシネスコ。これから「映画愛」が語られることが伝わる。撮影所を舞台することといい、(劇中にも出てくるが)『蒲田行進曲』や『キネマの天地』が思い出される。

この映画はそこまでのものではないけれど、企画のねらいには共感できる。バイプレイヤーに光を当てる点も斬新で面白い。たしかに、映画のことが好きになればなるほど、「脇役」に目を向けないわけにはいかなくなるし。いいところに目をつけたなと。

まぁこの映画は、次から次へと登場するバイプレイヤーたちを観賞することがすべて。それを楽しむべくかと。よくやってくれたと思う。単純に、見ていて楽しかった。
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