パピヨン

名もなき歌のパピヨンのレビュー・感想・評価

名もなき歌(2019年製作の映画)
3.6
児童の誘拐となると、中国の「最愛の子」や、米国の「チェンジリング」や、日本の「八日目の蝉」なんて連想しますが、これまた全く毛色の違う作品でした。
1980年代後半のペルーを舞台に、組織的な乳児売買による、生まれたての赤子の誘拐事件を描いています。民族差別や貧困と格差や、政治の腐敗とテロリズムをモノクロームとスタンダードサイズで見せてきました。弱い立場の人間の閉塞感を、その撮影スタイルが的確に伝えてきました。メリーナ·レオン監督の才能とセンスが手に取るように解りました。
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