すぽんてぃにあす

竜とそばかすの姫のすぽんてぃにあすのネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

細田ワールド、本格的に見えなくなってきたかも。

話題になっていた頃から興味はあったが、わざわざ映画館に足を運ぶほどではと思っていて旧作になるまで放置していた。

映像の美しさ、歌の完成度、そして涙を誘う展開。
それがあれば完成なのだろうか、世に送り出す作品として。
もし作り手がそこで意欲を打ち止めていたとするなら残念すぎるなと思える。

勿論、決してそんなことはないのだろう。
しかし内容はそのくらいにしか感じなかった。
映像美も歌も、無いよりマシではあるが作品の面白さに比例することはない。
そして感動出来ることは素晴らしいが、そこに行き着くまでの過程が重要なのは明白だ。

美女と野獣をテーマとし、それを現代の先を行く仮想世界のある世の中を舞台とした作品。
そんな舞台でいったい何をして、どんな結末を迎えるのが正解なのか?
少なくともこれではないなと思えた。

前提としてこういう世界観だと仮定したとしても、リアリティの不信感が終始付き纏った。
説明が付かない、理由が弱い。
起こること、動き出すことに納得出来ないことが多すぎて、とにかく真剣に見ていられるものではなかった。

自分の殻を破ることも将来的にはとても大事なことだし、SNSでストレス発散する奴も撲滅したいし、虐待なんて良くないに決まってる。
それらの落とし所を否定するわけではないが、本作からそれをメッセージとして発信しているとは到底思えない。
むしろこれでそんなものを発信してはいけない、本当に苦しんでる人達に響くわけがないから。

「時をかける少女」のみ、それ以降の作品はずっとこんな感じ。
あとフニャフニャと何を言ってるのか聞き取れんわ。
有名人で集客狙う程度の作品なんでしょうか、声優業を正しく学んだ人達を使ってあげてください。