ぬーたん

スーパーノヴァのぬーたんのレビュー・感想・評価

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)
3.5
60歳位のゲイカップル。20年の付き合い。その一方が病気に。最近多い、余命僅かとか不治の病になったパートナーとの話。ゲイではないが男同士のそういう話、ネトフリの『パドルトン』が良かったなあ。コメディー的でもあったし。あと更に年が上だけど『人生は小説よりも奇なり』個人的にめっちゃ好きなヤツ。確か70代カップル。そんなんで今や珍しくもない中高年ゲイカップルの命のお話。
今作のカップル、先ずはコリン・ファース!『シングルマン』でゲイは経験済み。190㎝近い大男でいかついが、ジェントルマンで、優しい瞳。意外やゲイが板に付いてる。元気な方を演じてるが主役はこちら。相手への愛の深さ、その辛さ、心情をリアルに演じて涙を誘う。さすがキングスマン!
お相手はスタンリー・トゥッチ。最近よく見かけるハゲちゃん。体が小さくて細身。2人並べばこちらが女子。その女子っぽさと体つきはあの、ロック様などのムキムキハゲーズの仲間ではない!私はハゲ好きだが、ムキハゲが好み木の実ナナちゃんなんで、このスタチャンはあまり好みでなく。顔もややうるさい感じ、あとコリファが愛おしそうにナデナデする腕にびっしり毛が!ハゲに付き物の体の毛むくじゃら。それが顕著で、胸毛はまだ良いが、腕の毛はもうね、ゴリラ化しとる。コリファはスタちゃんの毛だらけの腕はナデナデ、ツルピカの頭にはチュっとキスする。可愛い。
この2人はカミングアウトはとっくにしてて、姉一家や友人なども何の偏見も無さげ。優しくて良い人しか居ない。まあ、この2人が音楽家と小説家という天才的な芸術家という、世間からも評価されているという、背景があってのことか。そういう意味では実に恵まれて、堂々と暮らしてきたわけで、こっそり隠れてという罪悪感とかは微塵も見えない。ある意味、特殊なカップルだ。
イギリスの静かな景色がいい。キャンピングカーなのに道が狭くてギリギリで、ヒヤヒヤするが、全く車は居ない。田舎の風景。これといった大きな出来事も起きず淡々と進む。いや、進まない。365歩のマーチほどしか進まん。どうするどうしたとウジウジするコリファ。スタちゃんは毅然としつつ心折れそう、心の涙でハゲが光る。
生きるとは、人間らしく生きるとは、尊厳とはと我らに問いかけて来る。われら青春!中村雅俊。どうすべきか、受け入れるにはどうしたら良いか?などと私も一緒に考えて来てからの、ラスト。うーん。うーん。納得いきませぬ。考えた時間は無駄だったんか。ただ、美しい。ハゲでも毛ムクでもデカ男でも何でも良い、このカップルが美しく愛おしい。でも映画としては、綺麗過ぎた。美化週間、というポスター貼っちゃいたいくらい。美化委員。
95分と短くあっという間。ゲイもの病気ものが結構好きなんで、見応えはあったが、何かスッキリしなかった。その余韻がよいん、かねえ?
※おやつは、お土産で貰ったたい焼き。クリーム入りとチーズ入り。トースターでパリパリに焼いて。抹茶カプチーノと。
※夕飯は、昨日積丹で釣って来たカレイ。煮付けて。新鮮美味しい。市場で買った帆立の刺身。ズワイガニでサラダ。
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