最愛の妻を亡くした牧師の一男は、アルバイトをしながら娘のひかりを男手ひとつで育てている。ある日、ひかりが白血病と診断されてしまうが、一男はドナーとしての適合性がなかった。さらに、ひかりが実の娘ではないという衝撃の事実が判明する。一男は、激しく葛藤しながらも、娘を救うために彼女の実の父親を探し出すことを決意する。果たして本当の父親を見つけ出し、愛娘のひかりを救うことができるのかという物語。
牧師だけでは生活ができずガソリンスタンドでアルバイトをして一人娘のひかりを育てる一男。ある日、娘が白血病と診断され、実の娘ではないことを知る一男がドナー探しのために奮闘していくお話。
中学生という難しい時期の娘を男手ひとつで育てる大変さや関係性の難しさが描かれていて良かった。中学生くらいだと親と少し距離感を保ちたい気持ちは分かる。
牧師という仕事の傍らガソリンスタンドでバカにされながらも娘のために懸命に働いていて本当に凄いなと思う。
キリスト教への強い信仰心があるのに、神なんてものは本当にいるのかと疑い、恨みたくなるような場面でもしかめっ面をして仕事に向き合う姿勢がとても辛かった。娘が重病になり、血の繋がりがないと宣告され、肝心の妻には先立たれて真相を確かめる術もないというトリプルパンチは流石に精神的にくる。
そんな中でも、娘を救うためにボロボロの雑巾のようになっても必死にドナーを見つけたり、実の父親に説得しようという姿は心を打たれるものがあった。
妊娠のタイミングで気づかないくらいスムーズに結婚してしまったのだろうかと疑問が残る。
奈津子の元彼の嘘はとても許されるものではないが、奈津子と一男の幸せそうな姿を見てたらそんなものは吹っ飛んでしまった。
ガソリンスタンドの金髪の青年や牧師という設定がストーリーに何か関係する伏線かと思いきや、そこまで必要性がなくてびっくりした。
手作りのイースターエッグのデザインがとても可愛かった。ラストはホッコリするハッピーエンドで和む。ひかりの彼氏との関係性も中学生らしくて良かった。
ジャケ写に情報載せすぎてて、内容がそれを超えてこなかったからめちゃくちゃ感動するところまではいかなかった。
おふざけが全くない真面目なムロツヨシの熱演が見れて良かった。ちょっぴり役に入り込みすぎてて、冷めてしまう部分もあったけど、それでも楽しめるくらい良い。
血の繋がりよりも、一緒に過ごした濃密な時間の方が大事なこともあるんだなと改めて思った。
