Melko

王手のMelkoのレビュー・感想・評価

王手(1991年製作の映画)
3.9
「真剣師はどんな手を打っても勝たな。」

「真剣師いうたらカッコええけど、たかが博打や。俺らの方が厳しいんや!」
「たかが博打でどこが悪い。負けたら身ぐるみ剥がされて川ほぉりこまれても文句言えんのや。命張っとんじゃ!」

将棋のルールもよぉ分からんし、ポケット将棋しかやったことないから、何が起こってんかサッパリなのが悔しいなぁ〜。でも話はなかなかおもろかった!!

新世界3部作、制覇!!
懐すぎる大阪の風景。30年前かあ……
そりゃみんな若いしファッションもバブリーやんなぁ。
なかなかサマになっててカッコよかったぞ!赤井英和!オールバックにテロテロのスーツがよく似合うこと。
ハチャメチャに若いぞ國村隼!
大阪が舞台の作品には必ずおるな、松之助師匠!
個人的に大発見だったわ、加藤雅也って奈良出身なのか!関西弁に端正すぎるビジュアルがアンバランス!髪型も相まって、シュッとした稲垣吾郎に見える!プライドの高い勘違い将棋指し野郎の役がよく似合ってた。本作は、そんな彼の心境の成長物語でもある。
そして、若山富三郎先生……かなり晩年の出演だから痩せ細った姿が痛々しかったけど、神々しかった。終盤、通天閣にて行う、主人公との泰将棋(コマ354枚で勝負する大きな盤での将棋)でのふてぶてしさと、主人公の精神面での成長を見届けてからのセリフが…グッときた…その翌年に起こることを暗示していたかのようで…ほぼ完璧な関西弁でございました。

新世界3部作の良いところは、関西人が聞いても納得する関西弁をキャストが喋ってる点。違和感なく聞けるからこそ、ストーリーに多少のツッコミどころや違和感があっても、スラスラと見進められるもの。
今作はその点においてほぼ満点だったのだけど、ヒロイン2人が関西弁ノンネイティブなため、イントネーションが違うところがいくつかあって、気になったのだけ残念だった。でも2人とも健闘してた!
広田レオナが広田 玲央名だった頃か〜。べらぼうに可愛くてビックリする。お人形さんみたい!

祝!藤井聡太最年少5冠!だからというわけではなく、ずっと前から見たかった作品。タイミング…!
こうして見ると、将棋はやはりどんな事にも動じない精神力がモノを言うのだなと痛感する。私にはできないわ…
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