サッカーと映画観るのがすき

ボーはおそれているのサッカーと映画観るのがすきのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.0
「ボーは恐れている」らしいので、オレも恐る恐る観にいってみた。なんせ、アリ・アスターだもんな、またヤバいんだろうなぁと思ったら、今回はホラーテイストはほぼなしで、なんならちょっとコメディでしたね。
とはいえ、アプローチは少し変えつつも、鑑賞後の気持ち悪さはさすがの出来。やはり”恐るべし”アリ・アスター w

親子の絆と共依存、それゆえの愛憎劇を、哲学的だったり宗教的だったりのややこしくて緻密な脚本・演出で積み上げていく展開は終始喰いつかせるネタ仕込みがあったし、舞台演劇のようなシーン転換もテンポよくて180分の長尺もあまり感じない、なんなら”もっとくれ!”って感じだったよ。

映像が相変わらず独特。なんだか箱庭かおもちゃの家を覗いてるかのような感覚にさせる構図、絵本みたいな色彩やアニメーションの使い方、ああ気色悪かった w

それにしても…180分かけて観せられたのは、終始恐れながらも流されるままに生きたあげく、子供のまんまなんも成長していない中年男とその毒親の末路という、可哀想というべきか、情けないというべきか、しょうも無いというべきか。でも観たいし、なんだかんだクセになるモノがあるのは何でなんだろw

それにしてもアリ・アスター、人を気色悪くさせるツボをホントよく心得てるというか、根っからの変態なのか。まぁどっちでもいいけど、次も楽しみにしとるわー!

(余談)
あぁ思い出しました、この感覚。初期アニメシリーズ"エヴァ"の最後の方とか旧劇場版を観た時のカンジだよコレは!
昔の庵野さんのイカれ方とちょっと共通点あるかもな、いや違うか?!w