けーはち

リトル・ニンジャ 市松模様の逆襲のけーはちのレビュー・感想・評価

3.6
タイの児童労働で非業の死を遂げた子が復讐鬼の魂を呼び寄せ、格子模様の忍者人形🥷に憑依。イジメられっ子とバディを組んで怨敵を探す「ダークなトイストーリー」と言って良いデンマーク産アニメ。のっけから先進国以外の国には悲惨な境遇にいる子供が存在する事を指摘しつつ、酒、薬物、オーガニック食品、レゴなどの玩具産業といった自国の流行の文化産業風俗を皮肉るようなキャラクターを配し、本筋では忍者らしい格闘術と「罠」を絡めてイジメっ子をやっつける良く出来たドタバタバディアクションを見せ、悪人への復讐方法で内輪揉めが起き、最後に空港での大立ち回り、そして「正義とは、ヒーローとは何か」を問うような含蓄のある終わり方を見せる。D社などでは絶対にやりそうにない作風だが、スパイスの効いたなかなかの秀作。市松模様をことさら強調した邦題はもしや『鬼滅の刃』にひっかけて売ろうとしたのかしらん。