Cisaraghi

ペッピーノの百歩のCisaraghiのレビュー・感想・評価

ペッピーノの百歩(2000年製作の映画)
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実在の、公然とマフィアに反旗を翻したシチリアの左翼の無謀な若者が主人公。シチリア島北西部にあるパレルモ県チーニジという小さな町が舞台。

この映画を見た後でシチリアのマフィア(コーザノストラ)について少し調べてみたが、1980年代以降は、マフィアによる政府関係者の暗殺や司法へのテロが頻発し、もはや国家との凄絶な闘いになっていた模様。おっかねぇ。

イタリアの現代史は、70年代は左翼テロとの闘い、80年代以降はマフィアとの闘い、なかなかに激動の時代だったようだ。近年はあまりマフィア絡みのニュースも耳にしないから、対策が功を奏して少しおとなしくなっているのだろう。
 
シチリア島は、四国の1.4倍の大きさがあるかなり大きな島、というのはわりと盲点。イタリア本土とは一番狭いところで3㎞しか離れていない。

イタリア王国の一部になったのは19世紀半ば、今でも自治州だけあって、文化も人もなかなかに独自性があるようだ。この映画で見たところ、ほとんどの人が髪が真っ黒。訛りは相当キツイらしい。

イタリアは全体的にそうだが、シチリアはわけても乾いた土地柄のように見える。建物も地面と同じ赤味がかった土の色。少ない緑は瑞々しくない。だからかな、残念ながら風景としてはシチリア舞台の映画にあまり魅力を感じないのでアル…。ルイジさん、ごめんなさい(ペッピーノ役のルイジロカーショさんはシチリアの出身)。
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