マッコール

ノーカントリーのマッコールのネタバレレビュー・内容・結末

ノーカントリー(2007年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

アントンシガーのキャラが最高でした。初っ端、保安官を自分の手錠で絞め殺してる時のあの表情。忘れられないです。
武器も最高。屠殺用の空気銃で酸素ボンベ片手に近づいてくるシガーは恐怖そのもの。

躊躇なく周りを殺していく姿は見ていて気持ちが良く、無駄に痛めつけることはせず、最短時間で「処理」しているようでした。
交渉の余地がなくて、コイツになら殺されても仕方ないという気になりました。
無差別に殺す訳ではなく、自分のルールに従っているところも魅力的でした。
ベストシーンでもあるガソリンスタンドの店主とのやり取り。店主の雑談からはじまり、言いがかりとしかいえない展開からコイントスで生き延びるというあの緊張感。地味ながらすごく好きなシーンです。


他のキャラも良く、モスも帰還兵で銃の腕があり、自信家だが慎重な性格で、シガーとの戦闘はヒリヒリしました。
1980年代の話ということで、アナログなところが良く、音だけで居場所を知らせるシンプルな発信器が死が迫ってくる緊張感を出していて良かったです。
モスの金を隠すためにモーテルを2部屋借りたり、キャンプ用具や部屋にあるハンガーを使って排気口に隠すところはリアリティがありました。自分があんな大金を手にしたらどうするだろう。

シガーと対照的な殺し屋として出てきたカーソンも良かったです。シガーと違い口が達者でユーモアもあり金で動くタイプ。登場シーンは大物感があったけどあっさりヤられるところも含め良かったです。

見終わってどっと疲れましたが非常に良かったです。