しろくま

先生、私の隣に座っていただけませんか?のしろくまのレビュー・感想・評価

3.6
《終わりました。最後までぎりぎりですみません》
〝お疲れさまでした。佐和子先生は早い方ですよ。どこかの先生は何度か原稿を落としたって聞きましたけども…〟〝こっちも終わったよ。チェックお願いします〟

連載漫画の最終回を描き終えた人気漫画家の早川佐和子(黒木華)。伏線もキレイに回収されていて最終回として完璧なことに担当編集者の桜田千佳(奈緒)も大満足で…。

夫の早川俊夫(柄本佑)も漫画家だけどスランプ気味。何度か原稿の締め切りに間に合わなかったことがあるどこかの先生っていうのは、彼のことね。現在は妻の漫画の背景とかを描くアシスタントをしていて、なんか頼りない感じ。その上、編集者の千佳と不倫をしているっていう最低な奴で…。そんなことが妻にバレたら大変なことになるって分かりそうなものだけど…。

そして妻の次回作の漫画のテーマが〝不倫〟で、描かれている原稿のストーリーが身に覚えがあることばかりだとしたら…。これって完全に、バレていると思うけど…。下手なことを言ったら不倫を白状したことになりそうで、次第に追い詰められていくダメ夫。これって恐ろしい程にヒリヒリするサスペンスだね。

さらに物語は、ヒロインと自動車教習所の若い教官とのラブストーリーに発展していくのだけど…。この漫画って作り話なのか、実際に妻も不倫をしているリアルストーリーなのかが分からずに右往左往するダメ夫。これは面白い。

終盤の大どんでん返しでしっかり複線を回収したと思ったら、さらにとんでもないことになって…。あそこまでお膳立てされたらスランプを脱したことにはならないでしょ。プライドまでもズタズタにされたような感じがする恐ろしすぎる結末だね。

黒木華さんと柄本佑さんの二人って大河ドラマの〝光る君へ〟で、あの栄華を極めた藤原道長さんと彼の正室になる源倫子さんだけど、そこに紫式部さん(まひろ)役の吉高由里子さんがどう絡んでくるのか、こっちも目が離せないね。

視聴メモ:2024.02.24/025/Abematv
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