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The Man with Two Faces(英題)のmingoのレビュー・感想・評価

The Man with Two Faces(英題)(1974年製作の映画)
3.8
白紙委任状2021②
セニという猫が本作でもかわいかったが明らかに「殺人魔」よりも新東宝みを帯びて好き勝手やりだして韓国のホラーやべ〜とワクワクし出した師走だった…映画発掘及び映像資料館取り寄せは大変かつ労力もかかるだろうから無理のない範囲で気長に待ちます…

トークメモ
殺人魔は2003年発掘→韓国ではディスク化。二重人間は東宝っぽさ。変身シリーズを想起、日本軍のネタが多い。イヨンミン監督は他にも「日本帝国と爆弾技師」など。山下将軍の埋蔵金ネタがアジアでは多いが今回みたいなダイヤは珍しい。75年にしてはエロは進んでいる、2作の主人公はキムギヨン「玄界灘〜」の森軍曹役。中原さんは二重人間をずっと観たくて韓国映像資料館からおくってもらったはいいけど素材がひどくて、音が痰の絡んだ映画っぽくてこれじゃ観れられないとなった。本来は75.6分なので10分くらい欠落。韓国映画はある時期までは中小企業が作っていたから保存する機関がなくて残すのも難しかった。TIFF2021の「オマージュ」はまさに古い映画を探すという内容、ジャンル映画ってけっこうあるんだという発見、劇画の流れがあるのか?映画史を紐解くと2つの流れ。イギリスのハマーとユニバーサル、60年代に入り第二弾の流れが新東宝の影響。イヨンミンも日芸で学んでおり、四谷怪談的。外圧に弱い。今回の2本は映画秘宝の岡本くんが最初に言っていたから。イヨンミンは北朝鮮に拉致されたとか二重人間はラストから2本目。ホラーに集中するようになったのは60年代。クォーター制度、外国映画を流すと儲かるからそのために上質な国内映画を作ろうという流れがあった。B級と上質なA級は分断していた。キムギヨンは最初はエロ映画として認識されており、作家的評価は近年になってから。60年代年間100本くらいだったのが200本くらい作られることになり、今回の2本は隆盛期のものと下がっていくもの。お金のかかるSF映画は無いが同じネタでリメイクが多い。98年を境に一気に昔の映画を取り戻そうという動きになった。A級だと韓国のベルイマンと呼ばれているユ・ヒョンモンなどがおり、キムギヨンとユさんがスピーチする機会がありユさんのは長かったが「おれはインディーズ映画ナンバーワンだ」とキムギヨン。中小企業と大企業の違いは手作り感。頑張ってファンタジーにしたり。2008年のカンヌで下女がブレイク、96年はじめてやったけどまさか日本でもDVDやBDが出るとは。家庭では子煩悩でマイホームパパがあんな映画を撮るとは。虫女の虫を家で放し飼いで飼ってたり変な人な側面も。奥さんが歯医者で相当儲かってそのお金を製作費にして映画作り。
50年代の発掘は難しいがそれ以降のはまだまだ眠っている、東南アジアは高温多湿でほぼフィルムが絶滅している。観れることより観れないことへのワクワク。ファンギョンミンさん苦労。シナリオは韓国映像資料館にあるけどコピーライトの関係で提供してもらえなく、字幕を付け直した。
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