もるがな

べイビーわるきゅーれのもるがなのレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
4.3
陰キャ×陽キャの殺し屋JKの二人のどこかおかしい共同生活というアニメっぽい要素を実写化で違和感なく仕立て上げてる腕前に脱帽。それを支えるのは二人のキャラクターの愛らしさと恐ろしくハードなアクションだろう。低予算ではあるもののその気怠さが上手く作用しており、日常感と非日常感のバランス感覚も素晴らしい。

白眉なのはやはりアクションであり、女vs男の体格差や筋力差を殺陣にしっかりと落とし込んでいる点が凄まじく、ここに関してはリアリティへの拘りを強く感じてしまった。惜しむらくは尺であり、派手なアクションは最初と最後のみで、これだけのクオリティだからこそもう少し見たかったというのが本音としてある。敵役もキャラクターが立っており、女性の活躍に理解のあるヤクザの親分に、香りで追跡するヤクザの娘と殺人マシーンの彼氏、一見常識人なヤクザの息子と、ややテンプレートながらも個性は際立っていて主人公二人の出ないシーンでも面白かったのは好感が持てる。ギャグパートがどれもツボだったし上滑りせず外していなかったのはとても良かった。
もるがな

もるがな