SAKUMATHENERD

ナイブズ・アウト:グラス・オニオンのSAKUMATHENERDのレビュー・感想・評価

3.4
『ナイブス・アウト』の続編。
前作『ナイブス・アウト』ではミステリー/探偵モノでありながら主人公が「性善説」に推理を委ねる所に監督ライアン・ジョンソンの"ジャンルを裏切る"作家性を感じられ、それが功を奏していた印象。

今作では、セレブもとい彼らの物質主義的な在り方を皮肉りながら、最後には他者のなけなしの善意に掛ける所から前作に引き続き「性善説」はテーマであるかと、、


テンポが良く、外連のある映像も随所で見られ
犯人が明らかになってからクライマックスの器物破壊大会からオチまでが本作の見所。結局最後の周りの人間の決断は善意というよりは物質主義的価値観のさもしさを目の当たりにし目を覚ましたという感じ。


『007』シリーズを卒業したダニエル・クレイブの年相応なすこしやつれても尚チャーミングな初老探偵役ははまってたし、エドワート・ノートン演じる現代実業家型小物臭い小悪党なキャラクターも絶妙にうざくて魅力的。皆に裏切られるラスト少し可哀想だなと思うほどには憎めないゲス野郎でだった、、

他演者も豪華!クリマスから正月にかけたこの季節にぴったりな見易いエンタメ作!

ただ、
流石に証拠物の扱い方は迂闊過ぎやしやせんか?
SAKUMATHENERD

SAKUMATHENERD