トレンティン

インフル病みのペトロフ家のトレンティンのレビュー・感想・評価

インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)
3.7
インフルエンザがもたらす妄想と現実の映像に区別がつかず困惑を極め、全然わからなかった。しかし、その割には鑑賞後感の良い作品だった。

それは、ロシアの現実を痛烈に批判していることだけは伝わってくるからだろう。「選挙制度はとっくに信頼を失っている。選ばれた人間が約束を守るなんて保証はない。」というセリフもあれば、プーチン似の人が射殺されるシーンもある。

また、演劇のようなカメラワークなど映画監督ならマネしたくなるであろう撮影技法や演出に溢れていた。

場面転換が多く、2度鑑賞しても全く整合性は取れなかったが、殺人や自殺幇助に放火などロシア国民の過負荷ゆえの社会不安が見て取れる良作だった。
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