インフル病みのペトロフ家の作品情報・感想・評価

「インフル病みのペトロフ家」に投稿された感想・評価

nkhr

nkhrの感想・評価

3.9
不思議だった。すごくいい映画。
幻覚か現実かわからないほど幻想的な現実が錯綜して思わぬところでリンクしていく忍者屋敷みたいな映画。噛み締めてるうちにいろんな味がでてくる。こういう映画をとれるのすごいなぁ。

すごく鑑賞者に「物語」の既存概念を壊ふことを要求する…そんなに破戒的なものを作ろうとしたわけでも無さそうなところがまたいい。映画で使われる物語の構成ってとても成熟して完成されてるので、それを見ながら手放していくのが気持ちよかった。


以下は映画の感想ではないけど、
で、完成された"映画"表現ってだいたい西側のものなわけだ、こんないいものを作れるのに…これはそれらと違う、新しくて"いい"ものなのに。
どうしても今のロシアの現状に思いはせずにいられませんでした。
Maple

Mapleの感想・評価

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インフルに侵され現実と妄想が混ざり合う映像の連続。こちらまでその判別がつかなくなる。映像がまたぶっ飛んでて、夢をみているような感覚に…後半モノクロもあったよね?

そしてこの日は、眠くて途中意識朦朧としていたので、本作と同じような感覚に陥っていた。1秒先の字幕も追えないくらいに意識飛んでたので、また観なければいけない。家でゆったりと…
お砂糖

お砂糖の感想・評価

5.0
すごい自分好みの作品だった!
この監督、前作のletoも超面白いけど今作はそれ以上の面白さ
正直自分にはストーリーはよく分からなかったけどそれがいい、イレイザーヘッドみたいによく分からんけど引き込まれてしまう素晴らしい映像
本当に夢をみてるみたいな感覚
主人公の幼少期のシーンがなぜか気に入って頭の中から離れない
エンディング曲もかっこいい、ロシアのhiphopは新鮮!
上手く言葉にできないけど本当に素晴らしい映画だったから是非見てほしい!
セレブレンニコフ監督最高!!
iggy

iggyの感想・評価

3.8
熱や冷たさを介して、夢と現実と過去を飛び回る。

初めてのロシア語ラップに良い状態で出逢えました。
U5

U5の感想・評価

3.3
訳分かんないけど、面白い
この監督の他の作品も見たくなりました
うみ

うみの感想・評価

3.7
ほんとよくわからなかった!すごい独特な時間の構成だった。きらいじゃない。
アッハッハハハ。
凍りつく夜の先に追い込まれる夢の袋小路、曲がり角で出会うのは彼か己か?わからねえ。最高だ。こんな映画を新作で観られるのを、どれだけ待っていただろう。

夜道を走る満員のバスの中、咳き込む一人の男。彼、ペトロフはインフルエンザの高熱におかされ、朦朧としながらもどこかを目指している。
やがて立ち現れる友人、霊柩車、別れた妻子、幼い頃の母との思い出、作家志望の旧友…

現実、記憶、妄想、幻覚が混在し、時制も主観すらも入れ替わる。替わり続ける。主人公ペトロフが漫画家(趣味?副業?)であることも手伝って、劇中劇のように見える場面も。壁の落書きやTVから漏れる声、ミュージカルともいえそうなほど多くの音楽(トラディショナルなものからフォークやロック、ラップまで)も何かのサインめいて響き、詩編の共犯者となって目配せをする。
それはまさに熱に浮かされた精神の放浪であり、一寸先は闇の旅。最悪(最高)の体調不良ライドであり、お礼参りのロードムービーだ。

しかし、その語りはまさに混沌としていながらも決して混乱はしていない。
ピースをつなぎ合わせて並び替えると物語上の筋が浮かび上がるようにはなっているし、切り替えの継ぎ目は大胆だけれど意味があり、エキサイティングですらある。
誰かに引き倒されるとか、背景の壁紙を破ったと思いきや、次の瞬間には「飛んで」いたりする。さながら手品のように観るものを惹きつけつつ騙し、確かな構築の美を感じさせる。

また、特異な音響の扱いも印象に残る。
耳にまとわりつく咳の音や、外で吠える犬の鳴き声、誰かの会話。常に緻密にコントロールされ、近づき遠ざかる距離感が、幻惑的なトーン作りに一役買っている。

わたしの限られた映画体験の中からは、こんな怪作と似た作品というのもなかなか思いつかないけれど、デヴィッド・リンチが引き合いに出されているのは頷けるし、あとはレオス・カラックスの『ホーリー・モーターズ』やタルコフスキーの『ノスタルジア』くらいだろうか。しかしそのどれとも隔たった、異能の作家だと思う。

もちろんロシアという国の旧ソ連から現在に至るまでの情勢をひっくるめた、閉塞感ややり場のない怒りを大いに孕んだ作品ではあるのだろう。それはまるでずっと熱病から冷めないようなものなのだ、と捉えることもできるかもしれず、コロナ禍と重なる部分も大きい。

しかしそれ以上に、抑圧からの緩急としての解放感、前へ進むダイナミクスを強く感じることができると思う。ペトロフや息子の快復や、(元)妻の急激な欲望・暴力性の発散、霊柩車の棺から息を吹き返す男…
それらはヨールカ祭り(ロシア式クリスマス、新年のお祝い)を軸にしてどこか祝祭的で、ひとつひとつが秘蹟のようでもある。病の熱から帰ってきたときのあの清澄な感覚を、決して諦めていないように思えるのだ。

ところで仏教の唯識思想には八識という概念があって、世界の見え方について説明している。
そこではまず五感とそれを統括する意識が表面にあって、その下の無意識層には末那識という潜在意識が自我として通奏低音的に存在し、さらにその下には阿頼耶識といういわば人類共通の集合的無意識につながっているとされる(甚だ浅薄な解釈なので専門の方に木魚で殴られそう)。

ペトロフの熱で曖昧となった精神はある意味で平常時より純化され、末那識(=潜在意識)の中で夢や幻を巡りながらエゴや執着と呼ばれるものから徐々に自由になって、阿頼耶識へのアクセスをいっとき可能にしたのではないだろうか。
主体がペトロフの記憶にすらないはずの人物へと変わっていくのは、各人の夢や記憶が根底では繋がっていて、夢の回廊を遡りすれ違った誰かと思い出を共有する…なんてことを想起させる。
そこには、傷をシェアし整理することによって得られる癒しや救いもあるだろう。劇中で、太古のアスピリンが現代に伝わったように。

わたしは今作の、恐ろしく奇妙だけれど笑いや優しさもある幻を信じたいし、一人でも多くに観られてほしいと思える。これからも、全容が頭で再生できるくらいまで何回も何回も観たい。
監督、演者やスタッフはもちろん、センシティブな状況の中でこの日本に届ける英断をしてくれた方々にも心から感謝したい。

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ペトロフの元妻役は暫くぶりのチュルパン・ハマートヴァ。おねえさまになられたものの相変わらずお美しく瞳がお茶目で、今作のMADお笑い成分におけるまさかの中心。
ここで、「グッバイレーニンの?」よりも「ツバルの?」が先に来た方とはぜひお友達になりたいです。
captain

captainの感想・評価

2.5
話に付いて行けなくて途中で観るのやめてしまった。こっちまで病みそうになった。
これ好き
現実とも夢ともつかない世界、ウィルスが見せる幻覚なのかな、するりと転換する世界が面白かった。
時折くらう衝撃のおかげで飽きない。
音楽もよかった。

カオスなのにベースにしっかりロシアの人々の日常が見えるのがよかった。
戦争、早くやめてくれないだろうか、と帰りしなふと思って寂しくなった。
耕平

耕平の感想・評価

3.2
同監督の『LETO』があまりに超弩級の傑作だったので超期待したが...
この映画の宛先は俺らじゃないんだよね。それは決して悪いことではないけれど。
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