パピヨン

わたしは最悪。のパピヨンのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
4.1
ヨアキム·トリアー監督の映像センスにノックアウトされ、ノルウェーはオスロと言う街にすっかり魅了されてしまいました。これがきっと人生の節目で右往左往の末、選択を繰り返す人間のリアルなのかもと思わせてくれます。
アラサーのユリヤは己れの人生の方向が定まらず、同棲相手のアクセルとの愛さえも揺らいでいます。そこで印象的なシーンの一つに、新たに心引かれるアイヴィンのもとへ駆け出すユリヤ。アクセルも街の人々もストップモーションで、二人だけが愛を確かめ合います。こんなにもユリヤの願望を的確に表現した演出はないと感心しました。そして新しい愛を選択したユリヤは····。
2時間ちょっと正直すぎるユリヤの本音は、嫌悪と共感が紙一重。でもそれは周りの男たちも同じですよねきっと。いやはや魅力的な作品この上無し。
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