過去に因縁があった男の子供kidとold manのロードムービーって最高に好みの設定じゃん!!って興奮したんだけど、もう初手から最後まで救済の方法を間違えに間違えてて辛くなった。
最初から間違えてる。間違えてるんだよ。
誰かに愛を与えたり、何かの救いになったり、そうしたいのに上手くできない、そういう方法がわからなくなった壊された男の話なのかな…それはそれで悪くないな…
って思ったんだけど、この話を『贖罪の話』と宣伝してるのは…、お???ラストカットも踏まえると お????
監督はどういう趣旨で作ってるのかな…
テル氏はずっと贖罪したがってて、そしたらちょうどいい若者が現れた。
悪い言い方をすると鴨がネギ背負って…テルにとっては彼に特別思い入れたからなんじゃなくて、自分の贖罪を果たすに相応しい人物が現れたことによって『ティルト(勝ちにこだわって周りが見えなくなってしまった状態を指すギャンブル用語)』しちゃったんだよね。
そういう『どうしようもない男』を描くのは面白いと思う。
しかしラストシーンちょっと良い感じにしてるのがなんだかな…最後まで徹頭徹尾全然上手くいってなかったよテル…
「刑務所には驚くほど馴染んだ」って言ってたけど、ギャンブラーの素質があった彼は良くも悪くも、その場に馴染むのが上手いんだろうな。いかにも場慣れしたポーカーフェイスを保つのも、笑顔で拷問するのも。
彼は一度でもアラブの人々を思ったことがあったろうか。