御影LIN

LAMB/ラムの御影LINのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

R15+

癒やしの映画でした。
もちろん、ホラーなので衝撃的な内容は含みます。
しかし普段からスプラッタ等を好む私としては、癒やし成分をより多く享受しました。

そのため眠くなる箇所も多く、もう一度見るには「感情のシンクロ性」が必要であろうこと。そして「えっ、ここで終わり?」というズドンと切るようなエンディングのため、この評価です。

この映画の魅力的なこと
・前半は景色の美しさと動物の可愛さがあるので見ていられる
・北欧映画の特徴であろう色彩美とデザイン性とセンスの高さ
・心臓や精神に悪影響な要素がかなり少ない(と思う個人的には…)
・昨今の規制強化の風向きが強い中で製作者のこだわりが感じられる

とにかく景色が美しい。時間の経過がゆったりで、とても贅沢な映画です。忙しい人には不向き。会話も最小限。
動物と子供の撮影は本当に大変だと小耳に挟んだことがあります。
その中で、よく撮った…と思います。視線の誘導など本当によくがんばって撮ったことでしょう。称賛します。
羊、犬、猫、たくさんの動物が出てきますが、どの個体も目がクリクリでとてもかわいい。
私のお気に入りシーンは、猫がアダに抱かれて仏頂面をしているところです。とてもよかった。仲良しね。

ぼくのエリしかり、ハンナしかり…北欧が舞台の映画は本当にデザインのセンスが抜群。家具から服装から、色彩の合わせ方など気持ち良すぎてウットリです。
実際に洋風建築に住むと寒いので、デザイン性と機能性は両立しないことを知っています。
こういったものは実際に手に入れるのではなく映画で見て満足するのが一番健康的だと思っています。
あと、すみません。食事は美味しくなさそうです。寒い地域なのですから、食料も乏しいでしょう。利点があれば必ず裏面もあるものですね。

ホラーというジャンルでは、トラウマに注意する必要があります。地雷を踏み抜かれることもあるでしょう。グロに耐性が必要。突然の爆音にビックリさせられる…。
この映画にはそんな要素がほぼありません。
強いて言えば、動物が多少死にます。しかし悲壮感が少なく、あっさりとしているのが特徴です。肩に力を入れずに見ることが出来ました。
御影LIN

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