橘

LAMB/ラムの橘のネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

好き。半分くらいわからないけど好きです。
ホラーじゃなくて宗教的な作品だと思う…と同僚に説明していたけどその空気は合っていました。アダちゃん発生したのクリスマスだし、母殺し父殺しの因果応報、他の動物じゃなくて羊だしなぁ。

なんだかんだで、叔父さんアダちゃん可愛がるようになってて良かったです。ペトロって漁師でしたっけか。羊飼いはアベル。
アダちゃん絶妙に可愛い。最初はギョッとするだろうけど、一緒に暮らしていくうちにああなりそうです。

マリアにも新しい命が宿ってるラストなんだろうけど、だからと夫の命とアダちゃんの親権(?)を奪われるのも気の毒です。でもそもそも母親からアダちゃん奪ったのはマリアだ。
ノオミ・ラパスさん凄かった……。。

アダちゃんは羊なのか人間なのか。頭部は羊だから人間の言葉は話せないだろうし脳の大きさも羊だろうけれど、それ以外は人の臓器では?難しい問題です。3人の言葉に頷くとかして反応してたから言葉はわかるんだろう。楽しいとかの感情もありそう。
アダちゃん、(お父さんお母さん叔父さんと、どうも自分は違うみたい)って気付いてからの葛藤が、羊の表情なのに伝わってきます。

言葉で説明されると萎えるので、この作品の会話がとても少ないの好きです。スポーツの応援は世界共通であれなんだな、と思ったのはほのぼのポイントでした。
アイスランドの険しい自然も綺麗です。霧が深い。人より動物のほうが多く出演していました。羊が不穏で良かったです。
エンディング曲、ヘンデルのサラバンドか。ナウシカと思ってしまったけれどそんなはずない。
アイスランド語、本当にわからないね慧くん…とつくづく思いました(「北北西に曇と往け」、楽しく読んでます)。
橘