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イノセンツのHARUのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
4.5
怖ェ〜〜〜!!

開始30秒で「この子どもたちは何するかわからん......」になるし、そこからはずっとその予感が加速しっぱなし。
個人的に瞬間風速が最大になったのはサッカーコートのシーン。痛みの描写が苦手な人は観ない方がいい。
静かなホラーが好きなオタクなので、そこらへんのホラーよりはるかに怖いぞ...となった。

「何するかわからない」っていうのは、展開の予想がつかないって意味ではない。
子どもだった時のことを思えば容易に想像はつく。あの頃の思考回路で状況を考えれば次に何が起こりそうか思いつく。
それがこの映画の一番の怖さだよな。
こういうことやっちゃうんだよ。
やる想像くらいしてたでしょ。
実際小さい虫を潰して遊んだでしょ。
あの底なしの好奇心と衝動、覚えてるでしょ。
でもあの頃やろうとしても、できなかったんだよ。子どもだから。力がないから。大人に潰されてしまうから。
でもそれが現実的に可能になってしまったら?大人の制御が全く効かない力を、子どもたちが得てしまったら?
あの思考回路を暴力として振り回したら、それはもう大惨事の幕開けなんだよ............

(感想ぼんやり眺めてたら「無邪気さで納得はできない」みたいなのも散見された。
もしかしたらこの感想を持ったのは、わたしが20代前半で当時の記憶が割と鮮明に残ってるからかな...?とか思った。
この衝動の記憶はいつか忘れてしまうのかもしれない。
というか、実際、大人に近づくとこの能力は弱まってしまうのだろうし)

北欧映画のこういう“畏怖すべき超自然”(今回は子どもが得てしまったパワー)の描写は本当に大好きだけど、これはかなり怖かったな。
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