もとや

ちょっと思い出しただけのもとやのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.3
なんと10ヶ月ぶりの映画館。それも誕生日に観たコナン緋色の弾丸以来っぽい。誕生日という本作のキーワードに掠ってて嬉しい(笑)やりたいことに心底時間を使い、好きだった映画からなんか遠ざかっていた26歳だったが、久々に劇場に来てみるとやはりイイ。若いウチは触れれるだけ、カルチャーに触れとけってなんかでだれかが言ってたが間違いない。この感性をくすぐられ、脳ではなく心に刺激がくるこの感じ。映画でしか感じられない、この温度の映画でしか感じられない感覚がやはりある。まだ1ヶ月ちょっとある。また歳を重ねるまでにもうちょっと好きな映画を楽しもうと思う。

とにかく声。沙莉ちゃんはもちろんだが改めて池松壮亮。声。とんでもない。あの震えるような、でも無邪気で色気があって男でも惚れるあの声は。反則。好き。ズルかった。

なぜ、この温度の同棲部屋はあんなにも魅力的に映るのだろうか。決して綺麗なワケではないのになぜあんなにも“生活″が伝わりつつ憧れるような。生活の″匂い″がして、そしてオシャ。霧吹き買お、霧吹き。まず霧吹き買ってそんで、ってか中々高層階だったよね笑

ヨウは葉なのか、吉田羊様のおかげで最中は羊で浮かんでた。葉ね。なるほど。そしてテルオは照生なのね。輝生だった脳内。輝かず照らしてたのか。納得しました。葉がそっちスタイルの女性なのね、と理解るまで時間がかかる良い意味でw大体の恋愛映画ではもちろんあるあるがたくさん放たれるが直近で言うと「花束」が比較しやすいけど年齢設定がそれよりも上な為、なんかよりリアルで(ぼくの年齢に近いってのもありますが)生を感じるというか、生々しさ?″匂い″を″生″を感じた。総じて良い。掛け合い、イチャつき、ケンカも会話も、本当になんでもない、愛おしい日々なんだよね。結局ね。

MVPは完全に屋敷で世界観が世界観で世界観してくれててその他皆様バッチリ。成田凌のポジション的になんやかんやあっちゃうかとおもたけどなんも表現されてなくてよかた。今回はいらない。アレでいい。チワワちゃん的展開になったらどうしよとドキドキしてた(チワワちゃんは大好きです)後輩ダンサーが素晴らしい。もーちょっといっちゃっても面白かったよ。次やっちゃおう。小学生客や空気読みすぎオジドライバーなどチョイ役のみなさんも素晴らしいのね。永瀬さんは存在感逆にありすぎ笑。ジャームッシュ観てみたいな。

ぼくの涙腺案件は水族館ですね。遡ってるからもう、みてきたのよ。アナタたちのミライ、知ってるの。離れるのにこんなにも好き合って。愛し合ってと思うとなんかもう、ダメだった。泣いてはないけど心にきた。体力使う。TAXI運転手が好きな理由、、良かったですね。なるほどと。行き先はお客さんに、ね。たしかに。エロいな。この温度の映画に煙草ってやぱ必須だよね。てかMVで世界観が割増請求されるの最高よねw

結局、夏なんだよ。冬は寒さで切なさ増すけどさ、夏のあの寂しさ儚さ虚しさには勝てない。缶ビール、ビンアル片手に散歩酒も夏の風物詩。夏よ、こい。待ちきれない。はやく。なんだ、あの出会い方、エロすぎんだろ。じゃあビール奢ってくださいて。あの声で…。葉のユーモア溢れる対応も好き。アレはどっちも好きになるぜ。

みんなアナタなんだからみんな、「ちょっと思い出してイイよね」と深く感じた1本でした。好き合った2人の数だけ物語があるものね。

夜にしがみついて
朝で溶かして
何かを引きずって
それも忘れて
だけどまだ苦くて
すごく苦くて
結局こうやって
何か待ってる

たまには迎えにいっちゃおう。
もとや

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