後に一年戦争の転換点と言われるオデッサ攻略戦。戦いを前にしてホワイトベースはカナリア諸島、ラス・パルマスに停泊していた。そこへ突如、艦長ブライト・ノアに指令が下る。地球連邦軍ジム分隊が消息を絶った無人島アレグランサ島、そこに潜むジオン軍の残置謀者を掃討せよ。ブライトはアムロ・レイ、カイ・シデンらを島に向かわせる。二人は二手に分かれて探索するがカイは謎の子供達に遭遇する。一方、アムロは正体不明のモビルスーツに襲撃の受けていた。そしてアムロは消息を絶つ…。TVアニメ「機動戦士ガンダム」の第15話「ククルス・ドアンの島」を映画化した本作。本編では全体の流れから外れた異色のエピソードだったがそれが逆に単体作品としての完成度に繋がっている。30分のストーリーを細部にわたり丁寧に作り込んだ理想的なリメイクという印象を受けた。事前知識が要求される事が多い映画版ガンダムだが今作はざっくりとした基本情報だけあれば世界観に入れる。ガンダムに初めて触れる人でも見やすいのではないか。驚いたのが戦闘シーン。立体的なCGが違和感なく画面に溶け込み、凄まじい迫力だった。是非映画館で体感して欲しい。傑作。
