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ゴッドファーザーPART IIIのエディのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

三部作のファイナルという位置づけではなく、前作で完結した二部作の後日を描いた追加版といった所。マイケルが老いぼれて組織もメタメタになっているので、マフィア映画として観ると物足りないだろう。途中まではそういう風に観てしまった。
しかし、一連の作品をシチリア島出身ファミリーの栄枯盛衰を描いた壮大な叙事詩として観ると深い味わいがある。
前作の次兄殺人がトラウマになり、自分の生き方に否定的になっているマイケル。
前作で父が周囲の人望を集め好かれて結果マフィアのドンになったのと対照的に、恐怖で組織をまとめたマイケルだったが、今作ではその全てを否定し悔いるマイケルが描かれている。
本人も意図しなかった悲しい人生なんだろうと気付いたら、途中まで退屈だったマイケルの好々爺的なシーンがとてもいとおしく悲しく思えてきた。
ラストで娘が撃たれた後、マイケルが叫ぶまでの空白の時間が「殺しをしないと殺されるという悲しいサガ」に対する彼の叫びだったのかもしれない。
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