ねつき

BLUE GIANTのねつきのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「あのライブは、とても青かった」

うう〜〜〜〜んどっちでいこうか迷うめっちゃ迷う…!
おもしろかったよー!で行くか、おいおいなんやねんそれ、で行くか。どっちにも転べそう、天使と悪魔が心の中で葛藤してるよ。
好きか嫌いかで言ったら普通、アツいかアツくないかで言ったら激アツ、2回目観るかどうかで言ったら全然観ない。まあ全然号泣してますけど?
なんかなー。アツいのはわかったんだけの、アツさの押し売りみたいなのがあんまなー。
私音楽疎いんですよね。そんで音楽の世界って、尊いと思うんですよね。入り口のところではスポーツほど才能関係ないというか、けっこう誰でもどうぞ〜ってな感じで入りやすい世界なのに、なのに蓋開けてみたら、壁壁壁。楽しいより辛いの方が大きいんじゃ?ま、極めようとしたら何事もそうか。音楽って芸術の類だと思ってるから、そういう実態のないものの磨きって、すごいしんどいものなんだって私思うんですよね。
あの名作「セッション」も個人的には乗り切れなくてですね。すげぇ、すげぇのはわかった、でもそれ私がすげぇとかすごくねぇとか言っていい世界の話?みたいな。メタなのかなんなのか、妙な俯瞰的視点になっちゃうんだよなぁ。なんでなんだろ。まあつまり、のれないものはのれないわけ。しょうがないじゃん。
この映画のこと「おもろー!」って言ってる人には、「うん、だよね」って私も思うし、全然理解はできるよ。私が勝手にそっち側にいないだけ。

いいとこ言えるよ。
映像表現としての、ジャズのぐっちゃぐちゃ感がART要素と親和性があって、ものすごくよかったよ。金ピカのサックスは力強い黄金の輝き。こりゃ主人公だね。センスのピアノは水の上を流れるように。この映像の感じできるんならずーっとこれでいいのにね。「スパイダーバース」とか、「夜は短し〜」的映像ジャム映画に仕上げても良かったんじゃな〜い?でもそれじゃ原作ファンが怒るか。
こないだのマリオ見た時も思ったけど、スンバラシー映像は10分でも15分でも見続けていたいよ。一瞬じゃ物足りなくて、逆に満足度下がっちゃう。現代っ子あまのじゃくなのだ。

大が言ってた、「その日感じたこと全部音に込める」ってのは、いいな、と思った。
私もそっち派。「お前は感受性が豊かなんじゃなくて、強いんだよ」と父親に言われたが、この強すぎた感受性の捌け口を、いつも探してる。とかいうとかっこいい感じするけど、ただ不器用なだけだと私は思うね。音楽でもやってればよかったかな。私は芸術で表現できないから、文字にするのが1番よくて、この映画を観終わった後だって例外でないわけ。感情吐き出さないと、いられないよね。あれなんか、このレビュー正当化しようとしてるみたいな流れになっちゃいました?恥ず、そういうことじゃないのよ言いたいのは。

これは悪口っぽいけど、「深い」っていう感想って浅くないですか?それと同じ感覚で、「アツい」っていう感想ってサムくないですか?…これは絶対に私が言い過ぎ、ぜんぜん私もアツいとか言うし。


てか言わずにはいられないんだけど、ジャズのときのあのぬるぬる映像なんなん?あれじゃなかったら↑の悪口全部撤廃してサイクゥー!って言ってた可能性ある。許せん。なにあれ。ぜんぜん無理だった。

これでも私、素人なりにブルーノート行ったことあるんですよ。友達のサックスボーイに連れてってもらったの。あれロマンだったな〜青い夜だった。



音楽っていいですね(どの口が)
ねつき

ねつき