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もっと超越した所へ。のJINのレビュー・感想・評価

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)
4.1
クチコミ評価が高かったので観てみた。
演劇っぽさを感じるなと思ったら原作・脚本の根本宗子の同名舞台だった。
4組の男女関係が実は…ってな感じで、後半の怒涛の台詞は実にリアルにあるあるなやつだった。
あの展開はちょっと『大日本人』かと思ってしまったわ。
もっと超越した所って結局は男女関係あるあるのその先を行くってことになるのかな?
個人的にはもっとぶっ飛んだものを期待してたらめっちゃ肩透かしを喰らった。
嫌いではないが、ちょっと冷めた。

クズ男たちのプライドをへし折って逃げ場なきまで追い詰めれば大抵の関係は終わる。
男女関係って迂闊に放った一言で一瞬にして終わることも多いんじゃないだろうか?
勿論それは単なる引鉄に過ぎず、それまでに何らかの澱みが溜まりに溜まった結果でもあるのだろうが。
日頃から感情の起伏に容易に流されない寛容な関係が築けていければ長続きする可能性は高くなるのかもしれない。
でも付き合いが長くなってくると当たり前になる事が増えてきて、初心を忘れてしまいがちになるもの。
知らず知らずのうちにしょうもないことでお互いへの不満も増えてきて、キツイ言葉が出てくるようになれば、ハイ、終わり。
それでも相手のどこを一番に見るかで、愛おしくもなれるのではなかろうか。
とりあえず…自分はここに出てくる男女全員にオイオイっていうツッコミしか入れられない。

ダメ男に惹かれるタイプの女性を見てると、「この人には私が必要なんだ」と思い込むことで、その実自分が不利になる関係性を回避できるからというのがちょいちょい透けて見える。
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