へたれ

ウーマン・トーキング 私たちの選択のへたれのレビュー・感想・評価

3.5
良かったとこ1 アンサンブルの良さ
出てくる女性たち全員が良かったけど、しいて挙げればクレア・フォイが演じるサロメの怒り爆発と、アガタ/グレタの最年長コンビの掛け合いが良かった。

良かったとこ2 設定の面白さ
いつどこで起きた事件か分からない中、起こったことが粛々と語られ、気がつくと「12人の怒れる男」のような討論劇の設定に持ち込まれる序盤の手際が良かった。

ダメだったとこ1 議論が停滞する
議論が白熱するところまでは良かったのに、一度休憩に入った後からは論点が繰り返しになってしまう。結論は論理的なものではなく、馬の例え話から唐突に導かれてしまい、討論劇としてのカタルシスを欠いている。

ダメだったとこ2 語り手がぶれている
ベン・ウィショー演じる教師がこの討論を記録しているので、どう見ても語り手は彼以外にありえないのに、何故か彼が語り手ではないという謎現象が起きている。その結果、ベン・ウィショーの役が中途半端な位置づけになっているし、立ち上がる女性たちをあえて男性が記録しているという物語上のひねりも自ら潰してしまっている。
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