nagaoKAshunPEiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

nagaoKAshunPEi

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ジョニーは行方不明/台北暮色(2017年製作の映画)

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けっして悪い意味ではなく、とても掴み所のない映画。
繰り返す車のエンスト。登場人物を隠喩するかのような鳥。そして、儚くもあり、どこまでも美しく人々を包み込む台北の夕暮れが目に沁みる。
人はそれぞれのっ
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メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

3.0

これでもかと、贅沢なミュージカルシーンのつるべ打ちに思わず目眩するほど。しかしなんといっても、ディズニーの2Dアニメーションが今現在、大きなスクリーンで観れたことに深く感動した。
そして、メリーポピン
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メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

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バートさんとペンギン(実写とアニメ)のタップダンスのシンクロ率にに目を奪われ、ラストのメリーポピンズの表情がとても切なく印象的。
僕も「ぐずぐずしない。タッタカタ」と、メリーポピンズから躾けられたい人
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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

3.5

妻への実直な愛が、世界と世界の女性たちを取り巻く環境を変えていくさまがとても胸を打つ。
仕事の合間をぬっては、河原で手製のナプキンを作る場面なんかは、慈愛に満ち溢れて、思わず目が潤んだ。
始めの注釈に
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

4.5

MARVELを筆頭にヒーロー映画隆盛のこの時代、その英雄の起源を描く映画は数多く存在する。今でこそヒーロー映画というジャンルが、より身近に感じられるようになったが、その夜明け以前に製作された『アンブレ>>続きを読む

スプリット(2017年製作の映画)

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ジェームズ・マカヴォイの怪演も素晴らしいが、なによりアニヤ・テイラー=ジョイの魅力たるや。

映画 刀剣乱舞-継承-(2019年製作の映画)

3.5

舞台も観たことなければ、元のゲームもやったことのない、にわかな自分でも楽しめた。
タイムスリップの設定のゆるさや、アクション場面では、せっかくそれぞれ個性がありそうなのに、美青年がただチャンバラしてい
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

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母親の胎内にいるときからすでに骨が折れている骨折体質の男と死者131名の凄惨な列車事故から唯一生き残った(しかもかすり傷ひとつ残していない)男。異質ゆえの孤独を抱えた2人の男の邂逅によって何がもたらさ>>続きを読む

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

3.5

物語は、魅力的な敵役で引き立つ。
ロッキーVSドラゴの闘いから30年。ロッキーの栄光の影に隠れた、ドラゴの没落にこそドラマを感じる一作だった。ボクシングに全てを奪われ、なおもボクシングに縋り、ボクシン
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センセイ君主(2018年製作の映画)

4.5

上映時間105分の内、おそらく100分ぐらいは浜辺美波の変顔が堪能できる、コメディエンヌが過ぎたラブコメ。
予告編を観たときから、大穴の予感がしていて、公開日に前のめりになって観に行ってよかったと思え
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名探偵コナン ゼロの執行人(2018年製作の映画)

3.5

図らずも今年の劇場版クレヨンしんちゃんと同様に、「正義とはなにか」に焦点を当てた今年の劇場版コナン。
公安警察、警視庁、検察、様々な組織が入り乱れるポリティカルな作風になっており、凄まじく複雑。そして
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パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

3.0

前作公開の2013年から5年。劇中では、10年の時が流れ、時代も変わった。ワーナーからユニバーサルに制作会社も変わり、イェーガーの動きが軽くなり、物語もそれに比例して軽くなっていた。
続編だからどうし
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映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~(2018年製作の映画)

4.0

カンフー映画を軸に、ゾンビ映画、スパイ映画のエッセンスも盛り込み、春日部オールスターキャストで描く今作は、「全篇ノースタント」のバカバカしい売り文句を表面に出しつつ、「正しさとは何か」を説く、笑えて考>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

5.0

これまで気丈な芯が通った役柄を演じてきた印象のメリル・ストリープが、今作では周りの意見に流され(というか男社会から抑圧され)自らで決断できずにいる。そんな女性社長が世紀のスクープを掲載することを決断す>>続きを読む

ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

3.5

デイン・デハーン&カーラ・デルヴィーニュの美男美女カップルが助け助けられながら、銀河を右往左往して、ベッソンお得意の「愛」によって万事解決する景気の良いスペースオペラだった。
敵役が公文書改竄して歴史
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

ギターの調べに乗せて奏でられるその曲は、生きているものと死者ですらも繋ぐ。脈々と歌い継がれていく音楽が歌い手によって様々な側面をのぞかせる多面性に、音楽そのものが持つ真髄を見た気がする。
家族は最高、
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ボス・ベイビー(2017年製作の映画)

3.5

ピクサーがディズニーと組んだように、ドリームワークスがユニバーサルと組んで作った野心作。
ディズニー・ピクサー1作目となる『トイ・ストーリー』を意識したかのような構成となっている。
これまで両親からの
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.0

家族間の話に終始するので、MCU作品群のなかでも、最も閉ざされた世界での物語だったんじゃないか。
その閉ざされた世界が新たな王によって開かれていく過程が緻密に構成されていて一本の映画としても面白いし、
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

4.5

偶然を装った必然によって手繰り寄せられる、まるで一年のような一晩の恋愛奇譚。
湯浅監督によるアニメーションの愉楽に引きずりこまれながら、黒髪の乙女と共に京都は木屋町先斗町あたりをはしご酒する序盤の背徳
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パディントン 2(2017年製作の映画)

4.5

ラストに向かって散りばめられた伏線が過不足なく回収されていく手際の良さと移民や人種(ここでは種族)差別に目配せしながら、謎解き、脱獄、追跡劇と娯楽性が圧倒的に一作目を凌駕した恐ろしいほどの傑作。
イギ
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映画ドラえもん のび太の宝島(2018年製作の映画)

3.5

今年のドラえもんは、太平洋に突如現れた謎の宝島を目指す海洋冒険スペクタクル。
しずかちゃんのドッペルゲンガー。父と子の確執。
人類が滅ぶのは、今か?
それとも未来か?
地球滅亡のカウントダウンが今始ま
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.5

イーストウッドがヨーロッパに旅行したいがために撮ったんじゃないかって感じてしまうほど、観光シーンがとても愉快で楽しい。
コロッセオで自撮りして、ベネチアでナンパして、アムステルダムのクラブでオールして
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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

4.0

まるで本当に命が宿っているのかと錯覚するほど繊細で細かな一つひとつの動きに、思わず見惚れてしまった。
そのあまりの仕事の細かさと滑らかな動きに、スタジオライカの狂気すら感じてしまい、ただただ圧倒され、
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

捉えることのできない水のように時代が変わり、愛の形も変わり、そのなかでも変わることのなかった「想い」が、より深い感動となって押し寄せる。
そして、ギレルモ・デル・トロ監督の変わることのなかった確固たる
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

2.5

前作で許容できた紳士らしからぬ行いに今回はハマれず。
あまりにも「死」を軽く扱いすぎじゃ…。
各所で見たかったもの、期待していたものが見れずな続編で残念でした。

さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

3.5

天涯孤独な2人が親子となり、疑似家族でありながら、「糸」を紡ぐかのように、繰り返される人の営みを紡いでいく物語が素晴らしかった。映画で想像される世界観や設定がとても良かっただけに、映画の着地点でもうひ>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.0

「This is me」で、民衆を導く女神さながら、大手を振って闊歩するフリークスたちと、「From now on」で一度家族(サーカス)を去った男を、家族が家族として迎え入れる懐の深さに感動した。>>続きを読む

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.5

不完全な点と点が歪な線となって絡まりあい、かろうじて保たれていた均衡が静かに崩壊していくカタルシスと、それでも「好き」と言ってくれる人間がこのクソみたいな世界に存在するという微かな希望。
都会も地方も
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.0

チアルートことドニー・イェンの無双まで、しばらく我慢が続くが、ビーチに入り、宇宙でのドッグファイトで興奮の度合いが一気に上昇。さらにライトセーバーの光で浮かび上がるベイダー卿のあまりのかっこよさと恐ろ>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

5.0

大傑作と言うべきか、もはやクラシックと言っても過言ではないほど、とてつもない熱量を帯びた作品だったと思う。

題材は、もちろん「戦争」であり、映画全体を見てみれば、「反戦」という大きなメッセージが浮か
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

周りのあまりにも高い評価に萎縮してしまい、何を隠そうあまりにも乗れなかったために感想を書きあぐねていた作品。

余命幾ばくもない母親が残されたわずかな時間を使い、子どもたちに惜しみない愛をそそいでいく
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

「悪いけど 後片付けはお願いね」
そう言い残して、夏子(深津絵里)は帰らぬ人となってしまった。
この映画は、感情の〈後片付け〉の映画だ。正直、映画を観て数日経った今でも、感情の整理ができないほど、この
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.0

久々に観たら、凄まじく面白かった。

ジャック・ブラック演じるロックバカな偽りの臨時教師による破茶滅茶な授業(バンド活動)。
一見、バンドが組みたいだけという独りよがりな理由で、破綻しているように見え
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

4.0

『ドライヴ』で熱狂し、『オンリー・ゴッド』のカラオケ大会に困惑させられたレフン監督の新作は、嫉妬渦巻くモデル界を描いたサイコスリラーだった。

写し鏡を使った光彩豊かな画面作りや、不穏な空気を加速させ
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イエスタデイ(2014年製作の映画)

3.0

1960年代、世界を席巻していたビートルズは、ノルウェーの少年たちにも多大な影響を与えていた。

10代のバンド結成もの×ビートルズの設定が万国共通の普遍的テーマである、青春時代の爽やかさや青臭さを浮
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何者(2016年製作の映画)

4.0

映画の感想を書く前に、「何者」の原作者朝井リョウについて少し。
早稲田大学在学中に「桐島、部活やめるってよ。」で小説すばる新人賞受賞。「桐島〜」が映画化。東宝に就職(すぐ退職)。「何者」が直木賞受賞。
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