困ったちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

困ったちゃん

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二十歳の死(1991年製作の映画)

2.9

う〜ん、わかりません

死の淵をさまよっている若者について飛び交う憶測。個人主義なフランス人が集まると、親戚でさえこんな深刻な事態でも言いたい放題なのか。

そんななか明らか体調が良くなさそうで不機嫌
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

3.8

ジャケ写を見た時点で「最強のふたり」を思い浮かべたのは私だけじゃないはず。

香港の小さく雑多な環境で、思うに任せない生活を送る人とそれを支える人との心温まる交流。怪訝な関係があんなにも相手を思いやる
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犬っころ(2019年製作の映画)

5.0

モロッコ🇲🇦

750匹もの里親待ちのワンコたち。

温かい眼差しのような映像が印象的。

イヌだから、数が多いから、お金がかかるから…と安易な処分は行われていない様子。

最後にやっと出てきた字幕に
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小さな唇(1978年製作の映画)

4.0

DVDの山脈から出てきた購入したのも忘れてた映画。もしかしてタイトル隠しのため意図的に底の方へ追いやっていたのかも知れない、、

深刻な顔をして地獄の戦地から戻ってきたポール。元々作家という設定もあっ
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ひとりで生きる(1991年製作の映画)

3.8

「動くな、死ね、甦れ!」の続編。衝撃のラストで幕を閉じた前作ではまだ幼かったワレルカ少年の顔つきが、羽化したばかりのような青年の顔になっていた。

相変わらず殺伐とした環境で生きているワレルカが唯一心
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動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)

4.5

「ひとりで生きる」を鑑賞したけれど、いまいち理解が及ばず調べたところ本作の存在を知ることに。

ロシアの寂れた炭鉱町で暮らす12歳の少年ワレルカと少女ガリーヤの逞しく生きる姿。手法はどうあれ生きるため
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ザ・コール(2020年製作の映画)

3.3

久しぶりの韓国作品。みなさん評価高いですね…

時空を飛び越えた友情が芽生えるまでは不思議な感覚と時代の移り変わりを懐かしむ感覚で鑑賞。そんな悠長な感覚はさっさと追いやられ、度重なる状況判断に酷使され
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セブンス・コンチネント(1989年製作の映画)

4.0

これがデビュー作だなんてカッコいいの一言に尽きる。

冒頭に映し出される絶対にオーストラリアだと思えない生気を奪われたような砂浜が彼らの目指すセブンス・コンチネントだとしたら、はたから見れば何不自由な
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ブルー・マインド(2017年製作の映画)

3.4

あの肢体はまさにデジャヴ。

思春期×心身の違和感→暴走破滅といったステレオタイプなものとはちょっと違う。15歳の主人公ミアの場合、そんじょそこらの違和感ではないうえ家族への不信感もあり、居場所を求め
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.7

不気味さが以前から気になっていたジャケット。 

一度見たら忘れない得体の知れない青い生き物。彼らドラーグ人に迫害されるオム族が現世を生きる私たち人間に重なる。

宇宙開発競争まっただ中の1973年と
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にがい米(1948年製作の映画)

4.0

以前イタリアクラッシコ映画祭で見逃した悲願の鑑賞。見応えありました。

田植えの出稼ぎのため女たちが大移動する駅で騒動が起き、フランチェスカとシルヴァーナという二人の女が知り合うことに。窮地の親切心が
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闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

3.4

東欧の香りプンプン。製作国クイズをしたら絶対にチェコ🇨🇿かポーランド🇵🇱と答えるであろう世界観。理解しようと躍起になって観た1回目より、場面場面を写真集のように愛でた2回目の方がスッと入ってくる。>>続きを読む

0円キッチン(2015年製作の映画)

3.8

「環境フォーラム」にて。
食品ロス削減の為の整理収納講座とセットで上映。

めちゃくちゃ共感。料理初心者の頃は、硬直した食材の使い方しかできず多くの無駄を出していたけれど、最近はだいぶ工夫ができるよう
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女子高生コンクリート詰め殺人事件 ~壊れたセブンティーンたち~(1995年製作の映画)

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鬼畜。

加害者たちの供述からしか得られない実態。映像化の限界を除いても、当時のヒートアップした集団心理は忘却され陰惨さは事実より少なく描かれているはず。

その裁かれ方も併せて、無思慮、無分別、大勢
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友だちの恋人(1987年製作の映画)

4.5

エリック・ロメール暫定1位!

会話の面白さ、女友だちの距離感、思うに任せない状況、パッと目を引く色彩、ファッション…気に入った点は枚挙にいとま無し。

恋愛観が対照的な彼女たちだけれど、どちらにも「
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カスパー・ハウザーの謎(1974年製作の映画)

3.6

小さな馬の人形で遊ぶ汚れたおじさんに内心騒然となる…。出自不明のカスパー・ハウザーの短く数奇な人生。本人の認知はともかく、特殊で過酷な環境で“ただ生きた”彼の体感からすると逆に長い長い人生だったように>>続きを読む

覗かれた情事(1972年製作の映画)

3.5

主役夫婦以上に強く印象に残る丹古母鬼馬ニがゴッツい。そして臭そう。

意表をつかれるミラクルワールド。作家である夫の小説を読まないことが結婚時の約束。あるきっかけで読んでしまった妻が、嫌悪感を露わにす
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(2016年製作の映画)

3.4

圧巻の美しさ。

ただの宇宙飛行士の物語と思ってたら、畏怖感で潰れてしまいそうな展開が待っていた。

故郷の写真が地球なのが良かった🌏

ANTIPORNO アンチポルノ(2016年製作の映画)

1.0

ひどく挑戦的。

そんなに魅力的ではない主人公だけど、大胆でメリハリ効いた演技からは力強さを感じる。が、予想だにしない中盤の筒井真理子のあられもない姿と演技で、ついさっきまで力強いと感じた主人公はどこ
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海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

4.0

久しぶりにエリック・ロメールを。

いとこ同士で訪れた海辺のバカンス。女子ふたりで借りるには広すぎる家の庭にアジサイが咲き誇る。あまりにも印象的だったアジサイについて鑑賞後調べてみると、色々ある花言葉
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こころの湯(1999年製作の映画)

3.8

一体どんな尖ったSF映画なのかと思わせるオープニングとは真逆の人間臭い純朴な作品に見入ってしまった。

父子が営むレトロな銭湯が舞台。白いカーテンをかき分けて入るまん丸な入り口が印象的。父子の人柄や庶
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課外授業(1975年製作の映画)

3.6

う〜ん面白い。頭を空っぽにして観れる自分レベルの映画。

音楽の先生としてある学校にやってきた女教師にトキめく高校生アレッサンドロ。授業も手につかない彼を見た親友が企てる悪事がえげつない。先生がかわい
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家路(2001年製作の映画)

3.8

ジャケ写から漂う良作臭。大人の男と少年という黄金の組み合わせ。このふたりのどんな生活が見れるのか楽しみでしたが…ちょっと話が違いました。

大物俳優ピコリさんが大物俳優を演じてます。舞台袖から見守る劇
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BOY A(2007年製作の映画)

3.9

重いなぁ…(ため息)

別人として真っ白な状態でのリスタート。黒色の上から白色を重ねて塗ったようなキャンバスに、新たな人生を描いていくことの難しさ。

保護人テリーの役どころが意味深く、周りで生まれる
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としごろ(1968年製作の映画)

4.5

結構好き。

物語の要である絵画と美しいグレートバリアリーフの海中を至近的にとらえたオープニングから惹きつけられる!

心機一転、芸術活動の拠点としてブリスベンの離れ小島にやってきたおじさんと地元の若
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

3.8

ゾンビ映画の金字塔と呼ばれているそう。偶然にもスクリーンで鑑賞できたのが光栄。

ザ ・クラシックな雰囲気(よくわからないけど…)が好きだなぁ。更に気に入ったのが、USJのホラーナイトで見かけそうなゾ
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残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

3.0

“残穢”という字面と言葉の響きがオドロオドロしく鑑賞を懸念していたけれど、ホラー色弱めのドキュメンタリーっぽい作風に拍子抜け。

ある女子学生の部屋で起こる怪奇現象を発端に、前住者を辿り深追いしていく
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ヴァンダの部屋(2000年製作の映画)

3.5

皮脂・手垢・時にはゲロまみれのヴァンダの汚部屋。けたたましい解体現場も不潔な注射器を扱う空間ももうすぐ消えようとしている。

全体像も人々の関係性もよくわからない、取り壊されるスラムのあちらこちらを長
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アレッポ 最後の男たち(2017年製作の映画)

3.8

興味ある作品が無料上映されるとのことで、少し足を延ばして観てきました。

アラブの春がシリア内戦に発展してしまってからもうすぐ10年。宗教や他国の思惑も絡み、グチャグチャに踏み荒らされたシリアの悲惨な
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愛の昼下がり(1972年製作の映画)

4.0

これまで観てきたロメール作品はこじらせ女ばかりだったけれど、今回は脳内お花畑おじさんの生煮えな動向にヤキモキが止まらない!

愛してやまない美しい妻とかわいい子が居ながらも垂れ流れる男のサガ。そのクセ
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禅と骨(2016年製作の映画)

3.6

去年あたりに観た記憶。

人間らしく生きていると感心した記憶。

ドラマパートいらないなと思った記憶。

M(1931年製作の映画)

3.8

気がつけばあのメロディの口笛を吹いている自分にドキッとする。

子どもたちが歌う遊び歌の歌詞がドイツ語の響きと共鳴して序盤から凄く不気味。そして口笛のメロディとともに事件がまた起きる…。

無邪気に遊
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

2.0

これはかなり受け付けない作品でした、、、

終始掴みどころのない夢かうつつか…的な感覚。そういった意味ではタイトルはドンピシャ。

恋のはじまりに定型は無いけれどあまりにも唐突。唐突なかたちでいなくな
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ブーベの恋人(1963年製作の映画)

3.8

ブーべという男の恋人を演じる若い頃のクラウディア・カルディナーレの美しさがモノクロにとても映える。

オープニングの音楽が、列車に揺られながら回想にふける女マーラの心情をなぞる。政治的問題をバックに手
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パワーズ・オブ・テン(1968年製作の映画)

4.2

目の付けどころが面白い。

子どもの頃おもちゃの顕微鏡で髪の毛を拡大/縮小して遊んだだけでもワクワクしたのに、この桁違いのスケールに興奮冷めやらぬ。

人間のちっぽけ具合を散々見せられてからの…。いや
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フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

3.5

綿毛が舞う春から再び綿毛が舞う春へ。ある町の季節の移り変わり。

フェリーニ自身の少年期を投影したというチッタ少年の周りで起きる出来事。遠い昔の情景を懐かしみながら話す酒場のおじさんの頭の中を映像化し
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