2秒前さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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オーソン・ウェルズの フェイク(1975年製作の映画)

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編集の映画。というか映画そのものが編集について思考しているような映画。
ウェルズ自身が最も魅力的被写体であることを、彼自身わかっている。

天晴れウォング(1932年製作の映画)

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仏陀の正義を手斧によって執行する世襲制の殺し屋“ハチェットマン”(なんちゅう設定や)を演じるロビンソンがなかなか強者感を出していて良い。
チャイナタウン式の葬式で始まる冒頭は『イヤー・オブ・ドラゴン』
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白い船(1941年製作の映画)

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ロッセリーニは一作目から男女のすれ違いの映画を作っていたのか。
ドキュメンタリータッチなんて言葉に騙されることなかれ、映画はペンダントの行方を追い続けやがて片割れの運命の相手に気づくというメロメロのメ
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緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

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シモンではなくロビンソンになったことで喜劇性は薄れているが善良で小心者の男が落ちていくノワールとしては絶品。なんとも情け無いエプロン姿はロビンソンならでは。
『牝犬』ではさらりと流された会社の金に手を
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牝犬(1931年製作の映画)

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刃物を執拗に写しておいて、路上演奏の雑踏からカメラが上がって行くとすでに息絶えたジャニー・マレーズにミシェル・シモンがキスしている。黒猫も良い。建物に入っていったジョルジュ・フラマンが虚脱して出てくる>>続きを読む

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

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見事なプロフェッショナル活劇。殺し屋や消防士などの仕事人はもちろん、事の始まりが殺し屋コンビが標的の会計士の判断力を見誤ったことであるように、主要登場人物が生き残るための最適手を取り続けるため観ていて>>続きを読む

子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎(1974年製作の映画)

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土蜘蛛衆との橋上でのチャンバラやその後の枯れた草原などの撮影は良い。
土蜘蛛三人衆との戦いが隠し刃で刺し殺すだけなのは勿体無いけどスキーチャンバラは意外と悪くない。寧ろ荒唐無稽なアイデアに対して堅実に
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イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

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酷い。何も始まらずに90分経った。
夢オチもズームもアスペクト比変えも全部ダサい。

ゲームの規則(1939年製作の映画)

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狩のシーンの素晴らしさ。
皿が割れ、タライは蹴り飛ばされ、銃弾は的を外れるというのも一つの規則。狂騒のドタバタの末に哀愁が漂い始める。
コートの交換によって標的が変わっていく様にゾクゾク。

悪魔の赤ちゃん(1973年製作の映画)

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警察を総動員しての“赤ちゃん狩り”に誰も疑問を挟まない潔さ。
ジョン・P・ライアンのまだ温もりの残るベビーベッドの感触を確かめる、取り外したことを失念して電球を付けようとする、といったような緊張感を増
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

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予言にしろ元恋人との情事にしろ内向的な少年との交流にしろ、とにかく過程を省いて結果結果結果で繋いで行くからテンポが良い。上議員議員と握手しに行くのにも特に理由がない。
孤独な男が誰にも理解されずに世界
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

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序盤の暴走バス内でのアクションはなかなか良かったのだけど、そこがピーク。マカオでの工事用足場上でのアクションも『ザ・ファブル2』の方が圧倒的に面白かったが、それでもここまではシチュエーションによってア>>続きを読む

生きてる死骸(1941年製作の映画)

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ネジの外れた妹たちの人物造形が面白い。その秘密を共有するには最悪の二人に脛に傷持つルイス・ヘイワードが加わりサスペンスとしてぐんと面白くなる。
時代設定と霧と沼地に囲まれた館という舞台は完全に怪奇映画
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光りの墓(2015年製作の映画)

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物語の輪郭が掴めそうになると途端にすり抜けてしまうような体験の連続に振り落とされそうになりながらの鑑賞。
ふと王女だという女性たちが現れて病院の秘密を明かしていく展開には笑った。
中盤の夜の街が光に包
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ブンミおじさんの森(2010年製作の映画)

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凄まじい。急に魑魅魍魎と食卓を囲み始めた時はビビった。
ナマズとセックスする醜い王女の挿話も意味わかんなくて面白い。
今回も最後にクソダサい曲が流れて満足。シチュエーションも幽体離脱して飯食いに行くと
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世紀の光(2006年製作の映画)

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前世、というのはアピチャッポン作品に通底する要素だが、この作品ほどそれが最も顕著に出た作品だろう。なんせ映画自体が途中で生まれ変わってしまうのだから。
豊かな緑に囲まれ、登場人物たちが伏し目がちにはに
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チャイナ・ゲイト(1957年製作の映画)

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ジーン・バリーとアンジー・ディキンソンが口論をしている。此度の爆破作戦にはディキンソンの協力が不可欠だが、彼女は自分と子供を捨てた彼を許せないのだ。当の子供は我関せずとばかりにふとバリーの腕時計をいじ>>続きを読む

疑惑の渦巻(1949年製作の映画)

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ジーン・ティアニーが最初に暗示にかかる所、彼女の顔に影がかかり目が虚になる。そしてゆっくりと劇伴が遠ざかる。
二度目の暗示、手紙に夫への愛を綴っていると時刻を知らせる鐘が鳴り、腕時計で時刻を確認すると
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オールド(2021年製作の映画)

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面白い。ただ閉ざされたビーチという舞台を持て余しているようにも。やたらと人物への接写を多用しているし劇伴への依存度も高め。ただとある理由で危険人物認定された男性を遠巻きに見つめるショットや何度もマッチ>>続きを読む

スペース・プレイヤーズ(2021年製作の映画)

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うんざりするほど楽観的。ギャグはくたびれるほど支離滅裂で矢継ぎ早。役者は軒並み大根。話は取ってつけたかのように薄っぺらく、付き合い切れないほどご都合主義的で、所々は本当に退屈。でも面白いですよ、コレ。>>続きを読む

サーチャーズ 2.0(2007年製作の映画)

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ここまでムチャクチャやられると降参。
最後の三つ巴クイズ対決なんて馬鹿馬鹿しさの極みなんだけど、感動的だ。

子連れ狼 冥府魔道(1973年製作の映画)

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これまた凄まじい一本。
今際の際にリレー形式で裏の事情を説明していく五人衆と死会うロケーションや死にっぷりが多種多様で楽しい。特に三人目は人体炎上までサービスしてくれる。
一作開いたことで三隅がどれだ
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歩道の終わる所(1950年製作の映画)

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あっさりおっ死んじまって大変という導入は『恐怖のまわり道』を想起させる。悪女では無いが女によって主人公の運命が狂っていくという点でも、外観こそ刑事物だが感触はむしろノワールに近い。
それにしてもこの主
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

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盲目の老人の前作からの変わりようと同じくらい”家”のつまらなさが残念。まああの老人の内面と家の内装はほぼイコールなので仕方ないのか。仰々しく映される地下の箱もただの小型シェルターでしかなく拍子抜け。>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

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スクワッド “極”悪党、集結』イドリス•エルバはいい役者ですね。終盤の彼らの決断が道徳心や正義感によるものではなく、あくまで映画に突き動かされてるように見えるのも、諦念や徒労感が一回りしたかのような彼>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

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面白いわけでもなくつまらないわけでもなくただ見れてしまう無機質感。『ゼイリブ』、『トゥルーマン・ショー』的要素が物語に何の亀裂も入れることなくダラリと流れて行く。カメオ、小ネタシーンは全て虚無。ジョデ>>続きを読む

銃撃(1967年製作の映画)

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超傑作。この地味さ、カッコいいぜ。世の中こんな映画ばかりだったら良いのにな。

子連れ狼 親の心子の心(1972年製作の映画)

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作家主義を盲目的に信奉するつもりはないが、それでもここまで落ちるかという印象。仕方ないとはいえこれまでの3作にあった一瞬だが脳裏に焼き付くようなショットや人物動線を楽しめる場面はなし。そのくせこれまで>>続きを読む

イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)

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面白い。POV映画なので低予算かと思ったらちゃんとスペクタクルな画を作り込んでいる。ファイヤーストームや合体竜巻などのアイデアも楽しい。陳腐でも死者にしか見れない景色を映そうとする姿勢も好感。

マネーモンスター(2016年製作の映画)

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てらいなく撮られていていい感じ。ただカメラを動かすという動作がサスペンスを生んでいる。群衆の中を徒歩で移動することを最大の見せ場にしているのも今時珍しい肝が据わったシンプルさ。

ブキャナン・ライズ・アローン(1958年製作の映画)

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初対面のメキシコ人青年を特に理由もなく助け、首を吊られる直前でも恨言一つこぼさないブキャナンというキャラクターを、スコット持ち前の善性だけで成立させてしまっている。同郷というだけでスコットを助ける青年>>続きを読む

殺人捜査線(1958年製作の映画)

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運び屋と組織の男が埠頭で接触する何でもない場面で背後にどでかい貨物船が動いていることに少し感動。
ここからここまでワンショットという経済性が見事で、ほとんどの会話シーンをさりげない長回しで撮っている。
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ディシジョン・アット・サンダウン(1957年製作の映画)

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パリンパリンと窓ガラスが割れていくのが心地いい。
すぐに剃ってしまうが無精髭のランドルフ•スコットはなかなか渋くてかっこよかった。
立てこもり犯スコットはほとんど何もしていないがあれよあれよと事態が好
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