2秒前さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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Gガール 破壊的な彼女(2006年製作の映画)

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面白い。頭のイカれたスーパーウーマンを演じるユマ・サーマンのキュートさ。始めは言い寄る側だったルーク・ウィルソンがだんだん彼女を手に負えなくなっていく逆転が楽しい。。スーパーパワーがことごとく元彼への>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

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廃墟に様々な粒子、交錯する影などカミンスキーの画とマッチしてる場面は全て眼福。歌と踊りに仮託するより暴力それ自体が剥き出しになる瞬間の方が冴えているのは仕方なしか。

物語が佳境に入ってもどこか平熱的
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スティルウォーター(2021年製作の映画)

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ボーンシリーズの美点は主人公が放浪するのが異邦の地であるが故に、常に微かな非現実性を纏っていること、つまりおとぎ話であるところだった。持っていないもの(記憶/言語)やジャンルは違えど、その美点は本作に>>続きを読む

ザ・ミスフィッツ(2021年製作の映画)

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今時“すれ違いざまにぶつかって財布をする”を主人公の特殊技能として描写する面の皮の厚さとそこから父娘の交流につなげる胆力に呆れる。豪華な舞台設定と安い画面のチグハグさに癒されていると、もはや取り繕うの>>続きを読む

ボクシング・ジム(2010年製作の映画)

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ワイズマンが90分の映画を撮ったんだからそら最強よ。被写体の多くはプロなどではなく日常の合間に月50ドルでジムに通うアマチュアたち。「ここに来ると普段の自分とは別人になれる」とその中の一人は言う。日常>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

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今年はもうこれを超える映画は無いかな。早々にそんなことを言いたくなるほどに素晴らしい。
イーストウッドの役者復帰作としては『運び屋』に続き2作目だが、こちらの方が役者が皆馴染みのないメキシコ人なのに遥
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ペイルライダー(1985年製作の映画)

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再現。やはりオールタイムベスト。驚くほど繊細な演出とあきれるほどの無茶苦茶さが同居した異形さ。ならず者たちの棍棒が宙を舞うのを一つずつカメラで捉える遊戯性も楽しい。
決戦前にキャリー・スノッドグレスと
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

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結局3作かけてもスイングの迫力、つまりは重力を画面に定着させることは出来なかったか。次のドクターストレンジはライミが撮るんだろ?なら恥を忍んでZOOM会議かなんかに招待してもらって頭下げればいいのだ。>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

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うずまきが全然『うずまき』してないじゃんと思って帰って高専を読み返したらこの頃はあんまり『うずまき』してなかった。むしろ真人が『うずまき』しすぎ。

ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

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面白い。これだけ密度の濃い話を忙しなさどころか余裕さえ感じさせほぼ2時間に収めるトッド・ヘインズの手腕には感服する。基本的に抑制の効いた演出だが牛撃ちやラファロがMRIに入る場面でのケレンを忘れないあ>>続きを読む

アイス・ロード(2021年製作の映画)

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面白い。無骨な仕事人たちの細かな所作を疎かにしない映画。身振りだけで腐れ縁を感じさせるL・フッシュバーンとA・ミッドサンダーのやりとりが短いながらも実に良い。冒頭のガス爆発を目撃した作業員が警報を鳴ら>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

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ああ洒落てるなぁ、気が利いてるなぁと死ぬほど退屈しながら鑑賞を終えた。相変わらず小手先ばかりであえて凡庸さを選択するような気概は無し。
幽霊は意味でがんじがらめにされ、刃物も洒落たビジュアルに花を添え
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

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カーペンター愛溢れるB級活劇だった前作と比べるとだいぶ落ちるが、悪くない。しっかり金をかけた大作なのにこじんまりとした小品感。ウディ・ハレルソンとナオミ・ハリスの悪役カップルの近年稀に見る軽薄さが良い>>続きを読む

四つ数えろ(1978年製作の映画)

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「ヌーヴェルヴァーグを知らない〜」の替え歌は黒沢清が考えたらしい。
こんなに馬鹿馬鹿しくて気恥ずかしい映画は久しぶりに見たな。今までに観たゴダールのパロディとしては最良のものかも。

ボストン市庁舎(2020年製作の映画)

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市は、行政は饒舌な人と寡黙な人によって成り立っているという映画。道路を着色する作業員の手捌きには美しさすら感じる。ゴミ収集車の破壊力にもビックリ。そしてこの二場面には明確な演出の介入が感じられる。
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

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序盤からダイナミックなカメラワークや擬似ワンカットなどワンが培ってきた手法を古典的なホラー演出、言ってしまえばこけおどしに大胆に投入してくれる。それでいて自分の作家性を画面に塗りたくるような下品さが感>>続きを読む

われ幻の魚を見たり(1950年製作の映画)

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出兵した長男の訃報が届くと同時に待ちに待った魚が帰ってきてからの一連のくだりが凄まじい。一瞬息子の死の悲しみを忘れ、妻の元に走り、共に悲嘆にくれ、妻を背負い再び湖に走る。ごちゃごちゃになった感情の発露>>続きを読む

明治一代女(1955年製作の映画)

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冒頭、杉村春子に三味線について注意された木暮実千代が目線を合わさず斜めに頭を下げるショットにぞくりとする。
田崎潤が求婚する場面など照明が狂乱していて如何にも不穏なことが始まりますよという感じ。
終盤
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人生はわれらのもの(1936年製作の映画)

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filmarksに申請してから登録されるまでが長すぎて内容をほとんど忘れてしまった。
記録映像だけが持つ暴力的な面白さがところどころにあった気がする。

おぼろ駕籠(1951年製作の映画)

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ただ移動で川面を映すショット。拭い紙が川面に落ちるショットなど川面を映した印象的なショットが多数。
だが何より田中絹代が素晴らしい。完全に彼女の映画になっている。出てくる時はいつもヘベレケ。にも関わら
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大江戸五人男(1951年製作の映画)

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皿を数えるというなんでもないはずの行いに生き死にがかかる倒錯した緊張感。それを固唾を飲んで見守らざるを得ない時間。しかも皿は割れているとわかっているにも関わらずだ。
また、落ちるとわかっている井戸に落
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

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確かに近年の非SFリドスコ作品のなかでは出色の出来。美術、衣装、ロケーション全て素晴らしいが三章構成の弊害か編集はややせわしない。戦闘場面は画面グラグラ、ぶつ切りの連続で甲冑チャンバラの醍醐味は最後ま>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

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“キワモノ”になるのを恐れるあまり無難につまらないものになっている。もっと大惨事スレスレの失敗作を見たかったのだが。でもまあ途中でこれはこれで良い気がしてきた。どうせパート2は作られないだろうしDUN>>続きを読む

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

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スコット・イーストウッドの正しい使い方を始めてみた。ステイサムの右腕を演じるダレル・デシルバの渋味も素晴らしい。警備部隊の紅一点を務める二アム・アルガーも好演している。そして何よりホルト・マッキャラニ>>続きを読む

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

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前半は文句なく面白い。部隊の人数が段々減っていく最初こそは凄惨な撤退戦とサバイバルが主軸かと思ったが、部隊が主要な四人で固まると地名付けのシーンなどで遊戯性さえ醸し出す余裕が出てきて風通しが良い。突発>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

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無理矢理過去の因縁を捏造しないとドラマが語れないシリーズになってしまった不幸を背負い込んだ一作。悪役とボンドが顔を合わせるまで2時間もかかる脚本に誰も疑問を挟まなかったのか?ぼんやりとした理由でFOX>>続きを読む

ザ・シャウト/さまよえる幻響(1978年製作の映画)

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最初の食堂に並べられた遺体の身元を確かめるために順にシーツをめくっていくシーンからもう巧い。というか何もかもカルトと呼ぶには巧すぎる。
人を殺せる叫びという表象不可能なものを表現するにあたっての思い切
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レミニセンス(2021年製作の映画)

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困ったな、感動しちゃったよ。本質的にはノワール/探偵モノである話を語るのにこれだけ複雑な設定と金のかかった画面を用意しなきゃならないのは不健康に感じるのだけど、良く言えば古典的だが古臭い物語をとってつ>>続きを読む