直球な話を語り口の機能美と彩のある細部で面白く仕上げている。
マクドナルド兄弟(ニック・オファーマンとジョン・キャロル・リンチ)が語る創業話がハッタリ効いてて楽しい。陸橋をくぐるために店を切っただの、>>続きを読む
『父親たちの星条旗』を観て、ジョン・スラッテリー味のある役者だなと思い、IMDBをめくってたら監督作が一本あることを発見。アマプラにあったので観てみたらなかなか拾い物だった。
クリスティーナ・ヘンドリ>>続きを読む
ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツ演じる夫婦がバリに赴き、娘と現地の青年とのスピード婚を阻止しようする筋書きだが、娘と青年の関係にはやましいところが無く、自身の結婚体験を勝手に投影して気を揉んで>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
湿っぽい映画なのはわかって見に行ってるからそこはいいんだけど、役者がみんな棒立ちで泣いたり喚いたりしてる画が多すぎて飽きてくる。
展開も焦ったい。ネイモアの軍団が一回ワカンダを急襲してから、一旦帰っ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
諏訪敦彦『風の電話』+古澤健『オトシモノ』+伊藤潤二『うずまき』+乙一『The Book』+...みたいな映画だった。
特に『風の電話』からのいただきはかなり多い。震災で親を失って叔母に引き取られてい>>続きを読む
再見。めちゃくちゃ昔に一回観たきりだったけど結構細部まで覚えていた。
拳銃で頭に穴が開く、その開き方が良い。ピューーーみたいな、ちゃんと取り返しがつかない感じがする。
大傑作。104分にどれだけ情感を詰め込むのか。
泣きながら刀を抱いて寝る兇状旅。久六(千葉信男)の一家に厄介になる前半は今までと打って変わって実にサスペンスフル。
石松と三五郎が盃を返す中盤は力技で泣>>続きを読む
人間すぎる。ついつい胸元に目がいってしまうカメラに爆笑。
ケーブル・ホーグ(ジョイソン・ロバーズ)が銀行から金を借りる場面、銀行家に口先が通じず、結局の決め手が懇願するようなロバーズの表情であるという>>続きを読む
『バーテンダー』アキ・カウリスマキ
人の手や足だけを捉えたショットが多い。時にそれは表情より多くを語る。
待ち人来ず、を端的に表すバスのドアが閉まるショットが良い。泣ける。
『スウィート・エクソシス>>続きを読む
再見。劇場で観れて良かった。
このままでは帰ることすらできなくなるという焦燥感はあるのに、いい歳こいてフラフラしてるウォーレン・オーツ。一匹狼にもなりきれず、人恋しさにヒッチハイカーを拾っては嘘か本当>>続きを読む
久慈あさみ、素晴らしい。
敵陣で白刃に囲まれても全く動じない。これから人質になるというのに、「勝負だ」と壺を開け、一六の目が出て「気に入った」と笑う。惚れる。
次郎長一家と別れるラストシーンでの凛とし>>続きを読む
前回から匂わされてた黒駒一家とのいざこざを大政とお仲があっさり収めて帰ってくるからビックリ。前回に引き続いて久慈あさみのお仲が素晴らしい。女で渡世人やってくにはこれくらいの度胸と器量が必要だって説得力>>続きを読む
馬鹿正直でお人好しの石松とちゃっかりしてる色男の三五郎(小泉博)の凸凹コンビがいい味を出してる。
いわゆるつなぎの回なので盛り上がりに欠けるが、しっかり面白い。
次郎長一家が牢屋を仕切っていたチンピラ>>続きを読む
相変わらずの細切れ編集に加え、ほとんどアップ、バストショットで占められる画面もどうかと思うが、華のある役者を揃えているおかげか結構楽しんだ。
デ・ニーロの使い方が慎ましくて良い。ともすれば「スコセッ>>続きを読む
戦車から逃げる際、現地の少年兵が援護してくれ、彼が砲撃にて死亡するのをさらりと撮っているのが良い。
いつのまにか目的が金塊強奪から難民のイラク脱出へとスライドしていく。
アメフトボールでヘリを落とすの>>続きを読む
東京国際映画祭にて。
セリフにもあるように核心に向かって螺旋状に旋回しながら下降していくような婉曲的な作劇に少しウトウトしてしまったが、この空虚さは嫌いじゃない。120分なら駄作になることがわかってい>>続きを読む
オールタイムベストの一本だが観ると消耗するので久々に見返す。
渥美清が死ぬまでピッタリ20分。20分で出せる愛嬌かね。
池内淳子が櫛を置いて去り、桜吹雪が散る。ここでピッタリ60分。
そこから友人の話>>続きを読む
堅実な娯楽、楽しんだ。目を疑うような映像よりも、多様なアイデアがそれ自体でシーンを成立させつつ後の布石として機能する丁寧な脚本に今まさに黄金期を迎えようとしている映画界の底力を感じる。ただ『バーフバリ>>続きを読む
再見。見るたびに評価が上がる不思議な一本。“アメリカ映画”と“アメリカ合衆国”は全くの別物だと教えてくれる。
終盤のアダム・ビーチの背中に毎回泣いてまう。
クレープ作りのくだりのような子役二人がいかにも子どもらしく戯れる場面、可愛らしく多幸感に溢れているが、排してもよかったのでは。役者ごっこの背伸びした子供らしさや、ふと垣間見せる大人びた佇まいが素晴らし>>続きを読む
たいへん面白かったです。でも次作はもうついていけないかもなあ、と少し思ったり。
大政(河津清三郎)がゾロ的な二番手に収まってくれているおかげで安定感がある。
次郎長の兄弟分で貧乏料理屋の堺左千夫と隅田恵子の夫婦がめちゃくちゃ良い。愛想を尽かしてるのようでお互いに気遣い合う姿がさあ>>続きを読む
次々仲間が増えていくのが楽しい。尾田っちがジャケ描いてるから分かってはいたけど、思ったよりワンピ。
次郎長(小堀明男)がお蝶(若山セツ子)と別れる場面で、お蝶が「そんなの嫌ッ」と顔をそむけるそぶりでカ>>続きを読む
クリス・パイン演じる主人公が海兵隊からの除籍を告げられる場面。彼が入室してから上官たちの前に移動し敬礼するまでの所作をじっくり捉えているのが良い。幼少期に彫った星条旗の刺青と同じく、兵隊としての生き方>>続きを読む
大魔神が出てくるのが意外と遅いが、出てきてからはやはり他の巨大特撮にはない異様さがある。
空が真っ赤に染まるのも良いし、何より眼が恐ろしい。結構スケールが小さいのも良し。人を掴んでメリメリ壁に押し付け>>続きを読む
シェーラ姫が頭も尻も軽い女で面白い。こんな女に惑わされるな、ハム太郎。
ハム仲間の数が多いせいで一人一人に見せ場を与えることが出来ないことを割り切って、ハム太郎だけに焦点を当てて他のハムは賑やかしに徹>>続きを読む
すげえ〜、大傑作。久しぶりに腹捩れるほど笑う。
課長の娘と宝石会社の社長の息子との食事に幼なじみの酒屋がついてきて、ブルーハーツを置いていく→窓から去っていく酒屋の男が見える→課長の娘が店を飛び出す→>>続きを読む
50分弱でこの密度、凄い。
ハム太郎のやけ穴掘りを止めるのではなく乗っかってくれるし、ハム太郎が失意の底にいるとどこからともなく現れて歌ってくれる仲間たちが良いやつすぎる。
気づいたら空飛んでるし、全>>続きを読む
モンテ・ヘルマンの短編『Stanley’s Girlfrend』が良い。
ホラーとしては落第点だろうが、二人の男が出会い、親友となり、関係が破綻する過程をまるで淡い恋愛関係のように描いていく。その手捌>>続きを読む
『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』鑑賞(なんだこのタイトル)。
面白さはそこそこだし、戸田奈津子の字幕もあいかわらず酷いが、そんなことはわかってて観に行ってるから別にいい。
最近の大>>続きを読む
序盤、ブローリンと出会い、半強制的に家まで同行させられる一連のシーンでのさりげない情報の提示、緊張感に醸成が実に良い。
関係の終わりを告げるサイレンの音が響く階段のシーンも印象的。
ラマー・ジョンソンが朝食を作りながら様々なタスクに追われ、キッチンを焦がしてしまうくだり(後に手錠をかけられたハル・ベリーによるミルク作りによって反復される)に顕著なごとく、この映画の登場人物は一つの>>続きを読む
早々に物語を見失ってしまった。
爆弾がバンバン爆発して楽しい。
爆速オーディション。
「ジョン・フォード‼︎」と叫んでカメラを回す監督。
「ウィ」、違う、「ウィ」、違う、「ウィ」、違う、「ウィ」...>>続きを読む
己を被写体にできる監督はある種のヒーローだと思う。
マッチ棒、ランプシェード、ビデオ画面、光源の魅力。
車の窓に頭からスルリと飛び込む白痴を演じるゴダールが見ていて楽しい。
踊っていると全裸になり、消える女。
何度も印象的に映される半開きの窓。『探偵』のビリヤード玉といいゴダールは少しずつ表情を変えてい>>続きを読む