近藤啓二さんの映画レビュー・感想・評価

近藤啓二

近藤啓二

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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

誕生日のおい7歳を連れて観た。

おい「なあ」
わい「ん」
わい「大戸島の人らがゴジラの存在知ってるのに、なんで
 あんなとこに飛行場作ったん?バカなの?」
わい「はっはっは。そうやなぁ」
わい「なん
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

(随時加筆修正します。かなり個人的な感想、推敲の忘備録としても使わせていただいてます。)

この作品は宮崎駿版「銀河鉄道の夜」である。

「銀河~」が発表された当時の評価は分からないが、少なくとも現代
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グリフターズ/詐欺師たち(1990年製作の映画)

3.5

90年代の公開時から気になってた作品。
たしか故淀川長治さんも冒頭のスプリットカットの使い方を絶賛してたし、しゃれたジャケット、タイトルからして「クセのある詐欺師たちがタッグを組んで、一発大逆転の詐欺
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

振り返れば。

我々世代の映画はただひたすら、前だけ見ていた気がする。
若さにまかせ、
とにかく誰よりも先へ、先へ。

そんな時代も緩やかになり、
いつかは新しい時代にロックオンされる時が来る。

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瀬降り物語(1985年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

長年、ほしいものリストに入れてたDVDを購入。

他のレヴュー同様に、サンカという漂泊の民へのロマン、憧憬も多分にあった。
また三角寛サンカ選集もそろえており、まだ邦画に力強さが残る時代の映像化という
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

フェリーニの「道」を観賞した流れで、本作を観る。
商売道具の自転車を盗まれた父親が追い詰められ、最期には自ら自転車泥棒を働いてしまう。
第二次大戦後の貧困に翻弄される家族を描いた物語だ。

祖国の今を
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.5

最近、切り取り動画などで見せ場だけを楽しめてしまうが、中古DVD購入を期に改めて見直してみた。

現代の作品に比べると、やはりテンポや構成がややオールディーズに感じられる。
当時はSFXともてはやされ
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野性の証明(1978年製作の映画)

4.7



(加筆修正中)

露のウクライナ侵攻前に借りてたので、このタイミングで観るとは予想もしていなかった。
これがホントの露知らず。

本作を始めこのころの角川映画を観ると、以前も「復活の日」で述べたが
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異端の鳥(2019年製作の映画)

4.2

公開前の反応、レビューなどから相当の内容だと予想していたが、意外にそこまでではなかった。
理由としてはワンカットが細かく刻まれ、ある意味、現代的なドラマのようにきわめて見やすい作りになっているからだ。
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サテリコン(1969年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

時おり、この映像に浸りたくなって見なおす個人的ベストムービーである。

これを書くに当たりウィキでざっくり調べたところでは、

〇ローマ時代のペトロニウス作「サテュリコン」が原作。

〇ペトロニウスは
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スター・トレック イントゥ・ダークネス(2013年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

リブート版第二作。

前作と違って、キャラクター達のさらなる掘り下げが行われており、よく言えば重厚な、悪く言えば暗い、物語になっている。
しかしながら、前作では本シリーズの顔でもあるカークがやや軽く扱
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蝿の王(1963年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

90年代に原作者逝去の前後に?再映画化されている。
本作はそれに遡る初映画化作品で、リバイバル上映で存在を知っていた。

90年代版を観たころはまだ学生であったため、あまり深く感銘は受けなかった。
3
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日本沈没(1973年製作の映画)

4.2

今更ながらの初鑑賞。
「復活の日」と同じく名作といわれるものは、いつかそのうち…で結局こんな歳になるので、今後は心して観ていきたい。

その長い年月の中で過剰に膨らんでいた印象は、とにかく日本崩壊の特
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フィービー・イン・ワンダーランド(2008年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

主役の少女があまりにも画面映えする。
この子がアップになると見とれてしまうくらいの可愛らしさ、そこに刺す青白い病的な陰など、とにかく画面映えがハンパない。

若干10歳でコレはなんなんだ、もうロリロリ
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ピープルvsジョージ・ルーカス(2010年製作の映画)

3.0

岡田斗司夫によると、建国神話のないアメリカにとってスターウォーズがその役目を果たしているそうだが、何故その生みの親と信者たちが対立してるのかと疑問だった。

なるほど。
一連のデジタル改変が原因だった
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

本編がエンドクレジットのあとという、かなりの攻め方。

「映画は死んだんだよ、お前らはネコの動画でも見とけ、キャットリックス! 二時間半お疲れ!」

コレが全て。

他の方のレビューでも触れられている
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.0

「ゴースト・イン・ザ・ケイジ」とかそんな感じのパクリB級映画だったらまあ、良かったかも。
本家の実写化と銘打ってコレはちょっとな。

本来SFは世界観の物語で、最近はそこにドラマ性を持たせるものも多い
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「みなさま。
60年という長きにわたってご愛顧くださり、誠にありがとうございます。
コロナ過という大変な2年が、あっという間に過ぎようとしております。
本作品でお別れするにあたり、ぜひこれまでのお詫び
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エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

続編、というものの定義を改める時代なのかもしれない。

我々の世代だと続編はヒット作の世界観、キャラクターを継承したものであったし、新しく作り直すリメイクにも時間経過が必要だった。
今のように俳優を取
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2300年未来への旅(1976年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

物語はほぼ定型があり、売れる作品はだいたい神話がベースになっているという。
建国200年くらいの歴史しかないアメリカには神話がない。
スターウォーズが熱狂的に支持されたのは、それが彼らの神話に成りえた
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宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.2

中古DVD購入にて再鑑賞。
原作は古典的名作なので、原作に忠実に映画化すると、あのラストは現代ではいささか地味で物足らないと思う。
人類の奮闘空しく…という矢先に超科学文明の侵略者がただの風邪でやられ
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

3.0

思うところあって、これまで虫食い的にしかみてなかったアメコミものを、まとめてみていくつもりで鑑賞。

正直、アメリカ版ゴジラ同様、あまり期待はしていなかったのでさほど失望もない。
こんなもんかと。
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復活の日(1980年製作の映画)

3.7

今だからこそ、と鑑賞。

自分が思春期だったころの映画なのだが、恥ずかしながら初見。

錚々たるキャスティングの面々、
壮大なロケーション、
時代を先回りしすぎたシーンの数々。

当時の日本の勢いを感
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ショートウェーブ(2016年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

電波というアイテムはなかなかミステリアスで、好みなのだが。
電波、宇宙人、子供の失踪、謎めいた実験、エロい若妻。
全部とっちらかってしまって、どうにも。

やたらフラッシュバック表現が挿入されるが、こ
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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

2.0

第一作目で外されたのでロードショー時にはスルーしていた本作。
コロナのストレス発散で「VSコング」でも軽く観ておくか、そのまえにおさらい…と、とりあえずの鑑賞。

が、ほのかな期待を裏切り、一作目を上
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母の残像(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラースフォントリアに甥っ子がいたのか、と企画参考のため鑑賞。

いくつかのレビューで写真のトリミングについて書かれてたので、それも気になった。
トリミングという物自体が具体的に母の秘密やら何かを明らか
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(r)adius ラディウス(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

奇抜なアイデアにもかかわらず、わりと最後まで崩れることなく、うまくまとめて終わらせる。

記憶を失った男の50フィート、約15メートル以内に入った生物は全て死亡する。
この15メートルは、ある現象によ
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ウーナ 13歳の欲動(2016年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

宇多田ヒカルまでがノンバイナリーとか言い出し、セクシャリティについての抵抗が急激に薄れるなか、未だに腫れ物に触るジャンルになっているのは小児性愛と獣姦あたりか。

戯曲を基にしているため登場人物たちが
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劔岳 点の記(2008年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

いくつかのレビューで散見できるように、期待される劇的な盛り上がりにはやや…という理由はわかる。

特にクライマックスになる剱岳への登頂シーンが、ストップモーションからの板付きは残念。
そこは登ってくる
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.8

何回目かの再鑑賞。
取り立てて斬新なアイデアや、設定等はないが定番ネタを現代風にうまくアレンジして、スタイリッシュに料理されたビジュアルは見ていて楽しい。

ミュージックビデオ、CG畑出身の監督にあり
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キツツキと雨(2011年製作の映画)

4.3

日本映画は「何も起こらないのがちょっぴり贅沢ほっこりムービー」「なんか知らんけど飯食ったら幸せになりました食堂」「キラキラしたカップルになったんだけどどっちかが病気で死ぬ」「誰守るか興味ないけど、必ず>>続きを読む

奇跡のリンゴ(2013年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

参考のため、「種まく旅人」と並行して鑑賞。
同じく「農業映画」のジャンルだが、本作は不必要なセリフやコントくずれが多すぎて食傷気味になる。

気が進まない主人公を、見合いの席まで「文字通り引きずってい
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透明人間(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

なぜここにきて急に透明人間?
もう10年近く前になるかもしれないが、それでもバーホーベンの透明人間が映像化されているので、そこまで使い回しの利くネタでもないだろうに…。

と思っていたら。

トム・ク
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ものすごく怖いと巷で噂だったが、そこまでではなかった。

でも、いろいろ詰め込みすぎて煮崩れたような最近の作品群よりはしっかりとコントロールが効いていたし、古典的な邪教ネタでも手堅く良作だと思う。
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SUSHI GIRL(2012年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

確かにタランティーノリスペクトにあふれた映画だった。
出オチのような「ダイヤモンドは永遠に」、いきなりのサニー千葉のすし職人、往年の俳優たちを意外な配役でリサイクル。
笑ってしまうほど、テレもなくよく
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フライングハイ(1980年製作の映画)

3.3

今となってはクラシックに入りかけの作品になるので、飛行機が危機に陥るまでの前半がややかったるいが、ちょうどミッドポイント過ぎたあたりから吹っ切れたようにバカバカしくなっていく。
楽しいw
この手のスラ
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