菩薩さんの映画レビュー・感想・評価 - 44ページ目

滝を見にいく(2014年製作の映画)

3.5

人類よ、これが女子会だ(たぶん違う)。三人寄れば文殊の知恵とはよく言ったものだが、おばちゃんが三人も寄ればたちまちノイズ発生器へと変化するのが常であり、それが本作では七人寄って集ってしまっているのだか>>続きを読む

若妻 しとやかな卑猥(1990年製作の映画)

2.5

杳子のキャラは古井由吉から持ってきている…と言う訳でも無さそうな谷崎・川端系のお話で、佐野和宏がイキリ倒しててププッとなってしまう。アイスピックは刺し所がいいと血が出ないのか?おそらく千鳥・ノブの「人>>続きを読む

左利きの女(1977年製作の映画)

4.2

とても好きな映画であることは分かったが、ただ何を書くべきなのかが全く分からず、彼女が街を彷徨う様に、なんだかんだと3回くらい繰り返し観てしまったのだが、結局何を書くべきなのかは分からずに前に進めずにい>>続きを読む

ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

4.0

原作から憑依する婆ちゃんと小学生売春組織が消え、まる金ベーカリーも「再開発」の名の下に姿を消す…。原作が“BOY MEETS GIRL”STORY “IN SHU-GO-JU-TAKU”ならば、この映>>続きを読む

時の彼方へ(2008年製作の映画)

3.0

半自伝的、かつ父・母の思い出に捧ぐとの事でそれ以上でも以下もないと思うが、4部構成の作品の中で語られるのはある日突然武力により占領される者たち、自由な教育を奪われる者達、監視や干渉に鈍化していく者達、>>続きを読む

戦国ロック 疾風の女たち(1972年製作の映画)

1.5

お正月映画らしくめちゃくちゃ乱交してるしおっぱいがいっぱい出てくるのはいいがクソおもんない。南蛮人の片方がラモス瑠偉そっくりなのはウケたが、後は衣装気合い入ってる、みんな馬乗ってる以外書くことない。脚>>続きを読む

アニエス・Vによるジェーン・b(1987年製作の映画)

3.5

映画で描く彼女の肖像画。幾分フィクショナルなバーキンの半生をこれまたフィクショナルに捉えることにより、ジェーン・バーキンの人となりを浮かび上がらせていく試み。ヴァルダとバーキンの互いの信頼感、敬愛、遊>>続きを読む

ポエトリー アグネスの詩(うた)(2010年製作の映画)

3.9

おっかのうえぇ〜ひっなげしのぉ〜はぁなぁでぇ〜♪

かと思ったらアグネス・チャン全然関係無かったとまず俺は言わねばならないのだが、そんな事言ってる場合じゃなかったのですまん。「詩を書く」事は「見る」事
>>続きを読む

極楽ゾンビ(1990年製作の映画)

-

10分尺のドラマが五話、そもそも映画じゃないから比べるのもアレだが『死霊の盆踊り』よりつまらんかもしれん。

カンウォンドの恋(1998年製作の映画)

4.0

なんなんだこのフル勃起未射精感は、めちゃくちゃ幼稚だけど、この幼稚さこそ男だとでも言いたいのか、言い返せないじゃないか。ここが好きだとも、何が起きたとも、金魚がどうしたとも言い難い作品であるが、なんか>>続きを読む

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

4.5

城門の隙間と双方の歩み寄りの過程がちとガバガバな気もするが、そこに目をつぶればしっかりと傑作、しっかりとトム・ムーアの最高傑作だと思うし、このままバイデンが米大統領になればアカデミー賞確実、トランプが>>続きを読む

逃げた女(2019年製作の映画)

3.6

キム・ミニの自分で浴室で切った後に美容室で整えて貰ってる途中で美容師が死んだのであろう「イカれた高校生」の髪型がアリかナシかの評価が分かれるところであろうが、今年度ネコデミー賞最優秀主演お猫様部門ノミ>>続きを読む

胎児教育(1991年製作の映画)

-

お腹の子供の為に驚いたり怖がったり怒ったりするのを極力避ける生活をしている妊婦さんの家に白いスーツを着たビートきよしが侵入してくるお話。確かになんできよしやねん!と思わなくもない。リメイクするなら松岡>>続きを読む

わたしは元気(2020年製作の映画)

3.5

天災詐欺師渡辺紘文と人災詐欺師安倍晋三との鮮やかな対比。近い将来崩壊が約束されているであろう公的年金システム、自分達世代だって払わされるだけ払わされて返ってくる保証などまるで無いと言うのに、この映画の>>続きを読む

愛のまなざしを(2020年製作の映画)

2.0

骨子としては『接吻』と大差ない様な、同族意識から発展していく男女関係と、障壁となったそれを飛び越える為に用いられる狂気、手に対する着目。ただこの作品にはあちらの小池栄子の様な静かなる狂気が齎す緊張感が>>続きを読む

ありがとう(2006年製作の映画)

3.6

特筆すべきはやはり前半部の震災描写であろうが、東日本大地震が水の震災であれば阪神・淡路大震災は火の震災であったとの記憶を呼び起こすのに充分過ぎる説得力と本気度、焦土と化した街の再現など今そこにカメラを>>続きを読む

イヌミチ(2013年製作の映画)

3.5

犬にしても猫にしても犬であり猫であるだけで肯定されるのめちゃくちゃ羨ましいし何より人間よりも一生が短い、まぁ犬とか猫の時間感覚が人と同じなわきゃないと思うが、人間は人間であるだけじゃかなり特殊な例を除>>続きを読む

微温(2007年製作の映画)

3.0

ベランダでシコんのはまだしもそれをトイレットペーパーで拭くってのが理解出来ない、めちゃくちゃくっつくじゃん(そう言う話では無くフタマーマはやめろってやつだった気がする)。Vネックをインナー以外で日常的>>続きを読む

接吻(2006年製作の映画)

4.4

なんとなくこの絶望感を理解出来てしまえる自分が虚しくなるが、同時に小池栄子がすげぇ!としか書けない自分が悲しくなる。正直乳がデカすぎて存在感…重力…なんて思いながら観てしまった自分もいるが、人生の根底>>続きを読む

誰のせいでもない(2015年製作の映画)

1.5

誰のせいでもなくないじゃん…めちゃくちゃトーマスの注意欠陥が原因じゃん…。確かに視界不良もあるし、雪でブレーキ効きにくいのもあるだろうし、急な飛び出しもあるし、あの時間まで外で遊ばせてたケイトも悪いの>>続きを読む

PTU(2003年製作の映画)

3.6

4時だョ!全員集合ー!!!のやつなんでほぼドリフ。バナナでつるりんもそうだが、背中貫かれてからの全力疾走チャレンジとか完全にコントでしかない。イキったホクロ毛おっさんのせいでみんな多大な迷惑を被るくせ>>続きを読む

頭痛が痛い(2020年製作の映画)

3.0

なんせ寺山の『青少年のための自殺学入門』を御守りと称しバッグに忍ばせていた人間ですから、俺も20代前半くらいで映画監督を志す根性があったとしたら、こう言う作品を撮っていた様な気がする。だから否定をする>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

3.3

演者が泣き過ぎでこっちの涙が枯れる。女性の連帯を描いた映画は好きだし、妊娠・出産が如何に一人の女性の人生を破壊し得るリスクを孕む行為であるかについて男性が無頓着過ぎる現実はクソだなと思うし、それこそ緊>>続きを読む

空に住む(2020年製作の映画)

3.9

むしろこれ原作『寝ても覚めても』では?なんて思う既視感がところどころに。ここでも愛猫は彼女にとっての誠実さを意味し、その消失と共に防波堤を失った現実感無き日々の中に「生きる(ダルい)」とその覚悟が雪崩>>続きを読む

どうにかなる日々(2020年製作の映画)

1.0

カス過ぎて言葉もない、声優の知名度だけで客取ろうとしてるただの塗り絵。まるで劇場アニメらしくない低クオリティ、フジテレビが噛んでるならノイタミナでやりゃいいし、そもそもAmazonプライム見放題配信く>>続きを読む

タヌキ計画(2020年製作の映画)

2.5

ぽんぽこの人間ver。日本に来てどんな酷い目にあったのだろうか…と心底心配でならないが、俺も最近は「日本人」の定義がよく分からなくなって来ている。TANUKIの使用方法がLSDのそれなのが面白い。わざ>>続きを読む

フィア・オブ・ミッシング・アウト(2020年製作の映画)

2.0

画作りに一生懸命になり過ぎて肝心の中身がふわふわし過ぎてしまった印象。折角の「死者の声」も効果的に用いられてるとは思えないし、最後のは流石に無理がある。この人首吊った事無いんだと思う。最も影響を受けた>>続きを読む

パンク(2020年製作の映画)

1.1

あらすじ読んでキツそうだなと思ったら案の定厳しかった…(生理的にの意味、ごめん)。音は本当に厳しい、チグハグなアフレコに大仰過ぎる劇伴、無味無臭のモロノーグ、ぶつ切りの編集。反復の多用ってマジで渡辺紘>>続きを読む

霞姫霊異記(2020年製作の映画)

2.5

アフレコと肝心の土偶のクオリティどうかならんかったのかと…と思っていたら、最後ストップモーションが入って来て「だからか…」とは思ったが安っぽ過ぎる。土偶から元に戻す為には「本当の愛」が必要ってのも正直>>続きを読む

冬のほつれまで(2020年製作の映画)

2.0

反復と差異系の映画はハマらないと単なる地獄。丁寧に時間を切り取るのは良いと思うがスケッチブックのくだりは流石に長過ぎるし、合間の会話も面白味に欠ける。にゃんこがいる喫茶店あれはどこだ、コーヒー不味そう>>続きを読む

追憶と槌(2020年製作の映画)

1.0

雪にタックルしてるだけじゃん…。この尺でなんの掘り下げもないまま見せられても「痛そう」としか思えん。

未亡人(2020年製作の映画)

1.0

何がしたいのか撮りたいのか全く分からない。陸前高田のドローンショットを挿入する意味も分からない。「必然的に童貞な人間は淘汰されるべき、俺は違う」だって、喫煙所の囲いの外でしかタバコ吸えない様な人間が何>>続きを読む

LUGINSKY(2020年製作の映画)

1.0

西尾維新の語り口を手に入れた河村康輔って感じのコラージュ作品。圧倒的にいけ好かないし、そもそもこれは「映像作品」ですよね。PFFよりイメフォフェスとかに応募すれば良かったのに。エンドロールが3回あるく>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.7

「はぁ?」ってなるかと思ったら「はぁ…」ってなったってなんで誰も書かないのか分からない、安心しろ、俺にはもう失うものなどない。ついでに言えば俺が期待すべき未来はこれではと思った、高難度テレフォンSEX>>続きを読む

アスタースクールデイズ(2020年製作の映画)

1.5

もう少し自然なドラマを作った方がいいと思うし自然な演技をさせた方がいいと思う。キャラクターも箇条書き的に詰め込んでいるだけで面白味が無い。今泉力哉『mellow』の影響を色濃く感じる、あれも褒められた>>続きを読む

刺青(1984年製作の映画)

1.5

もはや谷崎まるで関係ない「刺青」、背中に入るのは女郎蜘蛛ですらない。脈絡のないストーリーに必然性のない絡み、省略の映画だと言ってしまえばそれまでだが、基本的なやる気を感じられない、つまらん。