追う追われるといった活劇的な展開が皆無の会話劇だが、その会話劇を飽きさせないための登場人物の動きや編集の工夫、ジョークの配分に隙がなさすぎる。そして、冒頭の散歩シーンとか幌馬車が去りゆく様とかがいちい>>続きを読む
この頃はまだ予算が少ないのか前半は同じ船室での会話が長くて、それがちょっとだけ怠い。蒸気船が到着して、ふたたび動き出すまでが長い。『駅馬車』とかも駅馬車内での会話がけっこう長い映画だが、スムーズに登場>>続きを読む
様々な困難に遭遇しながらも一本の道を進み続ける途方もない映画として見ていたら、アンソニー・マンのこれまでの西部劇でも多く登場していた高低差のある空間が不意に出現し、敵との戦闘が始まったときのカタルシス>>続きを読む
ロバート・ライアンの野暮ったさが存分に活かされてて最高。
銃撃戦が始まり、ジェームズ・スチュアートがジャネット・リーを庇って馬の上から飛び降りるシーンを見ることで結末を寸分違わず見通せてしまうのは、良>>続きを読む
ジェームズ・スチュアートが一度孤立するシーンで、ここまで分かりやすく『赤い河』を頂戴するのかと笑っていたが、そこからスチュアートがイーストウッドばりに幽霊化して最強になる展開はオリジナリティがあるし大>>続きを読む
アンソニー・マン監督、ジェームズ・スチュアート主演の西部劇の中では、陰鬱さが希薄でシンプルに面白い。
こちらも『脱獄の掟』と同じくジョン・オルトン万歳な映画。同じ舞台装置(部屋)を何度も登場させてその都度緊張感を高めるサスペンスとしての出来が見事なので、こっちの方が好き。
撮影監督ジョン・オルトンを信じすぎだろというぐらい、シナリオも含めて全編極端に暗い。ヌーヴェルヴァーグの監督がラウール・クタールを起用して撮った作品の一部(『突然 炎のごとく』とか『パッション』とか)>>続きを読む
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ここまで分かりやすく「悪」が設定されている作品を見ると、いかなる階級の人間も魅力的に描いてしまった『ゲームの規則』の異常性がわかる。ラストに誰かが死んでシニカルな結末を導くのは、どちらにも共通している>>続きを読む
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複数台の車の走行ぶりが物々しい音楽と共に挿入されるところで何となく「ドン・シーゲルっぽい!」と思ったが、登場人物がやたらと電話でやり取りをするところや、主人公が組織の中で孤立した状態で闘いを強いられて>>続きを読む
パリの街を「未来都市・アルファヴィル」と断言し、本作のようにレマン湖畔を「天国」(そこにはアメリカ兵らしき人影もある)と断言することから、映画は始まる。
切り返しの話についてはまた見直してから考えて>>続きを読む
アンナ・カリーナに「愛」の一語を呟かせることに全てを賭けているのがグッとくる。
ここまで見事に伏線を張って回収されると、ただ感心するしかない。
とはいえ一番印象深いのは、ノーマン・アシュレイがバスタブに沈められたミア・ファローを助け出しつつも、その隙に後ろから逃げようとする殺人鬼>>続きを読む
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ミシェル・ウィリアムズにどうも納得がいかず。題材の向き不向きというのがあるので仕方ないのだが、めっちゃ面白い劇中映画に比してそれを取り巻く人間たちのドラマが中途半端に重苦しいのも気になってしまう。妹た>>続きを読む
前作からジェイクとネイティリの夫婦には全く興味が持てないんだけど、そんな彼らとは関係ないところで子供たちが伸び伸びとやってるのが良かった。
どんな先端技術を駆使して海やその中の世界を綺麗に見せても、>>続きを読む