ベルベーさんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

インテリア(1978年製作の映画)

3.9

喜劇と悲劇は紙一重。ウディ・アレンの映画を観てると熟そのことを実感させられる。どちらに比重を置くかによって、全然印象が違うような。「アニー・ホール」の次に作られた本作は完全に後者。女優たちの痛切な演技>>続きを読む

シャザム!(2019年製作の映画)

3.1

三文ヒーロー映画…ごめんなさい「パワーレンジャー」とどこが違うの?と思いつつ、映像はやっぱり凄くて最終的にはそこそこ楽しめましたよっと。

ダッサい格好を笑いにしていくスタイルは、正直もうコスった感も
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フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

胸糞悪い…アメリカ的になんでこれを映画化したかは分かるけど、日本人が観て意味あるものだったかと言うと、嫌な気持ちの方が勝ると思う。

スティーヴ・カレルの演技は超よかった。とにかく気味が悪くて怖い。作
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初恋(2020年製作の映画)

4.3

バカ面白い。終盤、減点方式だと色々言いたいこともあるんだけどここは加点法で。抜群に面白い脚本と活きのいい粋で意気のある俳優陣。バイオレンスながらコメディでラブストーリーでもある、ドエンタメでした。>>続きを読む

オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.7

ポンジュノ版スタジオジブリ。なんのこっちゃだけど本当にそうなんだもん笑。コメディで残酷でもありファンタジーな寓話。これが何を象徴してるのか考察するのも面白い。

ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

3.1

デビュー作からポンジュノは一貫してたんだな…。決してポップではない題材、結末もハッキリしないのになんとなくポップに見せてしまう手腕は新人の枠を大幅に逸脱していると思う。にしても尖ったブラックコメディな>>続きを読む

デッドマン(1995年製作の映画)

3.5

ジム・ジャームッシュとジョニー・デップの組み合わせが最高にハマってて最高にクール。オフビートの西部劇。残酷さも可笑しさも低体温のまま進む。

きみにしか聞こえない(2007年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

もう原作を読んだのは10年以上前か…しかし原作より良かった気がする。泣けた。タイトル変えたのも正解だと思う。

この設定は古くは「時をかける少女」だし、同時期だと「イルマーレ」だし、もちろん「君の名は
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ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

1.8

三文ホラーもええとこやないか!!「IT」の方が上手くやったのに対してなんだこの体たらくは…向こうよろしく続編やりたいという助平心が出すぎ。構成おかしい。何よりグロいだけでちっとも怖くないし、説教にもな>>続きを読む

スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

2.8

子ども向け物語なのにビジュアルが全然子ども向けじゃない違和感のグロテスク。デル・トロ製作ばかりが前面に押し出されてて気がつかなかったけど、監督「ジェーン・ドゥの解剖」の人なのね。作品の方向性的にはピッ>>続きを読む

ロミオ&ジュリエット(1996年製作の映画)

3.6

シェイクスピアを現代でやる違和感を解消せずにそのままぶち込むという、トチ狂った判断をしたバズ・ラーマン。主役2人の瑞々しくて胸キュンなラブ全振りという、それはそれで潔さを感じる笑。台詞ままだったり逆に>>続きを読む

メメント(2000年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

訳わかんねえことで有名なノーランの代表作。「終わりから始まる」という無茶な発想をクールな演出と設定で見せたのは凄い。これに金を出すハリウッドの豪胆さもいいね。

しかし物語としては普通に難ありな気がす
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ロング・キス・グッドナイト(1996年製作の映画)

2.9

あーシェーン・ブラックなのね。この緩いわりにバイオレンスな感じはシェーン・ブラックだわ笑。ツッコミどころも可愛く観てね♡ってタイプの作品なので、この本に400万ドルかけてシリアスな大作にしようとしたレ>>続きを読む

暗殺者(1995年製作の映画)

3.0

ウォシャウスキー姉妹脚本なのね。意外と面白かった。スタローンがコンピュータに精通したベテラン暗殺者に全然見えないのが凄く難点なんだけど笑。バンデラスはカッコいいし、ジュリアン・ムーアの賑わせヒロインも>>続きを読む

ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

3.3

雑な言い方をするとリチャード・カーティス的なやつ。ライアン・ゴズリングやりたい放題な前半からすると、後半は余分な下ネタに走りすぎでちょっと落ちるかも。

スティーヴ・カレルが実はミスキャスト…と思うの
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刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年製作の映画)

3.2

95年かと思ったら85年なのね!ダニー・グローヴァーがエラい若いなと思ったら…全部ハリソン・フォードが年齢不詳すぎるせいだ←。

話ですが、アーミッシュとの心の交流は普遍的で好きだけど、サスペンス成分
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

難しいというか、なんというか…ともすれば退屈な映画であることは間違いないと思う。これがヒットしたというのだから驚きだ。

本作の真骨頂は、後半20分ではと個人的には思う。キアヌがあっさり、周囲を裏切り
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ホワイトアウト(2000年製作の映画)

3.2

そらまあ細かく見てくとツッコミどころ満載だけど、元ネタの往年のハリウッド大作群自体そんな感じなんだから、意地悪しなくたっていいじゃない!って擁護したくなるくらいには、楽しめました。何も考えずに観るサス>>続きを読む

デンジャラス・ビューティー(2001年製作の映画)

2.7

20年も経つとジェンダー観も全然変わってくるんだなあと。当時としてはフラットな感覚?のコメディアクションのはずが、今観るとそれでも女性差別感があり、結果ちょっと観てるとしんどい。それ以前に、FBIが恐>>続きを読む

アリス(1988年製作の映画)

2.9

脚本が一緒でも演出家によって作品はこうも変わるというのが分かりやすい一本。なんせ、ストーリー自体は「不思議の国のアリス」なのにとにかくグロくて気持ち悪い笑。暗黒人形劇。

ロリータ(1962年製作の映画)

3.0

超精神薄弱な大人たちが超自分勝手で残酷なロリに破滅させられる話。ユーモアも交えつつ、男の破滅を描くキューブリックの演出が光るものの、長すぎである。

オープニングがエンディングになってる倒置法スタイル
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ワールド・ウォーZ(2013年製作の映画)

3.1

うん。うーん…決してつまらないことはない。むしろ映像とか半端なく豪華だし、誰が観ても一定の面白さはある。平均点ど真ん中みたいなゾンビ映画。故に物足りない面もある…。

しかし序盤〜中盤の使い捨てキャラ
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フェノミナ(1985年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

エンドクレジット一番最初なことからも分かるけど、ゴブリン主張強すぎる笑。「サスペリア」くらいの時がちょうど良かったような。しかし基本的な設定は「サスペリア」より好き。蟲使いの少女、中二心が刺激されます>>続きを読む

静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.4

初期ヴィルヌーヴ。実際に起こった銃乱射事件を(設定変えてるとはいえ)生々しい描写で描く。それだけなら「ウトヤ島」とか、他にも色々あるのだけど中盤、PTSDを患った青年の話をシームレスで入れてくる演出に>>続きを読む

MEMORIES(1995年製作の映画)

3.0

大友克洋やりたい放題って感じ。本人が全部やったep3がダントツでストーリーないのもさもありなん。しかし、岡村天斎、今敏、片渕須直とその後の名監督が揃っているのが面白い。音楽もこの当時石野卓球とは中々凄>>続きを読む

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

3.6

ニコラス・ケイジ渾身の「ルーラァァァァァ!!」が全て。所々の演出がリンチらしさ全開なキワモノなんだけど、大筋はリンチらしからぬ?明朗なラブストーリー。でも本質的にはリンチでしか書けないラブストーリーな>>続きを読む

人造人間ハカイダー(1995年製作の映画)

3.5

ストップモーションの出来などに言いたいことはあるものの、やり過ぎな世界観が好き。ダークすぎるよ井上敏樹。ロボトミー手術によるディストピアって…(ドン引き)。

ハカイダーのダークヒーローさもさることな
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CASSHERN(2004年製作の映画)

1.7

このレビューはネタバレを含みます

??←これになってしまいます…。やりたいことを察すると面白くできた気がする。美術や世界観、独特すぎる演出を見ると紀里谷和明に才能はあるのだと思うし。しかし、その見せ方がこんなに下手なことある?ってくら>>続きを読む

バッドボーイズ(1995年製作の映画)

2.6

悪人軍団の麻薬強奪劇から、騒がしい黒人刑事二人組登場!まではおお面白そう!と思ったのだが…ヒロインが出てきてからイライラ溜まるしうるせえしイライラ溜まるし。マイケル・ベイ、ドアホみたいな話しか作れない>>続きを読む

ザ・コール(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

韓国「オーロラの彼方に」大好きなんだなあ…「イルマーレ」も「シグナル」も全部あれを意識してるもんなあ…。ま、日本人も好きなんだけどねあのネタ。琴線に触れるよね。

しかし本作に関しては、時間交錯ネタに
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ジョンQ 最後の決断(2002年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

デンゼル・ワシントンが迫真の演技だし、アメリカの保険制度の問題を描く重要性にも共感。しかし、これではテロリズムの肯定になってしまうのでは?というモヤモヤも残る…。

保険が効かないことの恐ろしさ、怒り
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デビル(1997年製作の映画)

2.4

ハリソンフォードとブラピの名前だけで映画がバカ売れした時代だ。中身はこれ日本人ウケする題材じゃないだろ。派手なアクションとかスリリングなサスペンス期待すると肩透かし喰らいます。

ジェームズ・ホーナー
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アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.1

しんどすぎて見るの大変だった。しかし、この映画の公開から20年以上経った今も全然変わっていない、むしろ悪化してんじゃねえのかと思っちゃうくらい向こうの国は今もしんどいよな。憎しみは耐え難いほど重い。怒>>続きを読む

遥かなる大地へ(1992年製作の映画)

2.0

そんなに面白味のないロマンス。よくありそうな展開に辟易。トム・クルーズもニコール・キッドマンもこんなお遊戯みたいな映画で良かったのか。訳わかんなかったけどキューブリックの時の方が溌剌としてた(でもあれ>>続きを読む

青春の殺人者(1976年製作の映画)

3.8

エグい暗い悲しい。主人公が両親を惨殺することに納得できる理由は存在しない。ただなんとなく殺っちゃった、みたいな。その取り返しのつかなさを描くドロドロ青春奇譚。

一番凄いのは父親殺しの息子と無理心中し
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