すずやさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.9

以前この映画についてのレビューで「年の差カップルはフィクションだけの産物だと自覚させてくれる映画」だと読んで、そのレビューのおかげで観ようと思ったのだが、まさしくそんな映画だった。
17歳の女の子に「
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大統領の陰謀(1976年製作の映画)

4.1

とてもスリリングで最高だった…(退屈というレビューが一瞬目に入ったけど、それは気にせず書きすすめる)
わたしがこの映画の存在を知ったのは『記者たち』であるけれど、『ペンタゴン・ペーパーズ』であるとか、
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.7

銭ゲバクソジジイと息子を取り戻したいお母さんの仁義なき戦いの映画だった。
ほんと銭ゲバクソジジイと呼ぶ他ない。クリストファー・プラマーに投げる言葉ではないとは思うんだけどもほんとクソジジイ。
「お金」
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天使と悪魔(2009年製作の映画)

3.8

とってもよかったなあ、このシリーズやっぱ好き…
ミステリーの筋立てとしてものすごくスピード感があって、見てて飽きない演出がとてもよい。
ただ、小説版を読んでいる身としては、カメルレンゴの背景に関する描
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.9

久々に公開初日映画館駆け込み。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』以来初のオスカー・アイザック映画を映画館で観るとのことで久々にとても興奮した。

私は哲学や宗教に明るくないけれど、それでもこの映画で
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.8

どこまでも優しい世界だった…こちらが少し不安になっても、優しい方向にぶっ飛ばしていくスタイルは笑うしかなかった…w
音楽っていいなあ…
「ビートルズがなかったら」って小さなifだけど、そこから大きな物
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.8

趣味で楽器をやってるものとして、やっぱ音楽がいい映画は最高だなあと…IMAXとかドルビーで観たかった。

映画の作りとしてはかなり歪だった印象で、視点の切り替え、過去への回想、その辺が雑然としすぎてた
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.8

かわいい!!エルファニングがかわいい!!かわいいんだけど…正直なところ自分の中で「何でこんなタイトルつけたんだオブザイヤー」を受賞しそうな勢いに世界観がぶっ飛んでいてついていけなかった…
SF設定が何
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.8

私の知る映画の中でも、ほんとにトップクラスに難解な映画だった…ドラン映画は上級者向けだなと。しんどかった…

『たかが世界の終わり』というタイトル、本当に巧いなと。
ルイの世界が終わろうとしていても、
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しゃぼん玉(2016年製作の映画)

4.2

良い映画だったな~という印象でした。あったかいなあ。
「しゃぼん玉」のように、ふらふら、ゆらゆらと揺蕩うしかなかった青年が、ひょんなことから自分の居場所を見つけて、自分の罪に向き合い、立ち向かう映画だ
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

4.2

殺し方が1,2と比べて順調に凄惨になってて頭がおかしいという以外の感想が浮かばない。笑いが止まらない。
エフェクト音やら、画面いっぱいに飛び散る血飛沫やら、鑑賞料金以上のものをしっかり頂いてしまって楽
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.8

すごいな…私の乏しい語彙でこの映画のすばらしさを語ることができるのか、不安でしょうがない。
どこまでもこの映画には救いがないけれど、それが現代社会のメタファーになっているように感じたし、それがアンチテ
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ジュリアン(2017年製作の映画)

4.4

あまりにも鬱な映画だった…もうそれすら心地いい面白さだけどもう一回観たいかはまだわからない…

離婚調停中の夫婦で、暴力をふるう父から母を守ろうとする11歳のジュリアンが主人公。本当は父になんか会いた
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WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

4.5

これはゲイ版『ビフォア・サンライズ』だ、というレビューを見たが、本当にその通りだと思う。それでいて、本当にヘイ監督らしさに溢れた映画だったとも思う。『荒野にて』『さざなみ』を見ておいて良かった。

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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.9

痛いヤツだった自分の中学時代を思い出すかのような、そんな映画だった。
SNSでしか自分をさらけ出せない、友達のいないいわゆる陰キャが主人公。この設定だけでも、刺さる人は相当数いるんじゃないかと思う…
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ヒトラーを欺いた黄色い星(2017年製作の映画)

3.8

1940年ベルリン、ナチス政権下でのユダヤ人弾圧が始まったころから、ユダヤ人であることを隠し戦時下を生き抜いた人々を描いた映画。
テイストとしてはドキュメンタリーだが、そこで所々再現映像が挟まってくる
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.9

めちゃくちゃ面白かった!
2019年は視点固定モノが多い印象がある(私も『ギルティ』『ザ・プレイス』に続いて3本目)けど、その中でもこの映画の面白さはトップかもしれんなあ…

SNSが普及した今という
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さざなみ(2015年製作の映画)

3.8

こちらの映画も、『ウィークエンド』公開が近づいているアンドリュー・ヘイ監督作品ということで鑑賞。

昨日観た『荒野にて』は感情を言葉にすることをとても重んじていたけれど、この『さざなみ』はむしろ「感情
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荒野にて(2017年製作の映画)

4.2

アンドリュー・ヘイ監督の『ウィークエンド』の公開が近づいているということで、作風を知りたくて観た。ずっとミニシアターの評判も良かったし気になっていたが、本当に優しさを感じずにいられない作風だった。ヘイ>>続きを読む

マイ・ビューティフル・ランドレット(1985年製作の映画)

4.5

恵比寿ガーデンシネマのデジタルリマスター版上映にて初見。
観て良かったの一言。押しも押されぬ不朽の名作なんだなあと思ったし、今の映画にも受け継がれるエッセンスがあったように思う。

移民に対する差別意
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グッドモーニングショー(2016年製作の映画)

4.5

ここまで秀逸な映画が邦画にあったとは…見逃していた自分が恥ずかしいし、見るきっかけになった林遣都には感謝しかない。

報道とはなにか。そう問われたテレビ局は、「視聴者が求めている、見たがっている情報を
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シックス・センス(1999年製作の映画)

4.3

見事に騙されました…これぞ!って感じもありますね。まだ1回しか見てないので正直わからない面も多いけれど、伏線も多くあったんじゃないかと思う。

でもこのあとのシャマラン映画の評価を大きく変えることにな
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やっぱり契約破棄していいですか!?(2018年製作の映画)

3.3

いや、なんというか…笑 ほんとにくだらなさすぎて笑いが込み上げてくる…

とにかく死にたい(けど苦しいことはキライ)なメンヘラ小説家と、引退寸前のマヌケ暗殺者が互いの存亡をかけて追いかけっこをするって
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ロケットマン(2019年製作の映画)

3.8

やられた……タロンくん、さすが過ぎるよ……途中からエルトン・ジョン本人にしか見えなかった。

「自分でない誰かになれ」
この言葉に地獄を見せられるとはきっと思っても見なかっただろうね……いつしか彼はレ
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劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~(2019年製作の映画)

4.0

来てよかった……
ほんとエンクレ後の3分が我々連ドラガチ勢の妄想を悠々飛び越えてきただけに、落ち着けと言い聞かせながらレビューは書こうと思います

まずストーリーとしては、「やっぱりそっち側にいってし
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シークレット・スーパースター(2017年製作の映画)

4.4

純粋にシンデレラストーリーかと思いきや、もう2ツイストくらいかかっている面白い映画でした。
歌がいいのよね…歌がやっぱり良い…
母と、その母性に捧げる。
これぞこの映画の本質と言うにふさわしい。

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HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017年製作の映画)

3.8

Hot summer nights これは冷静に考えれば「熱帯夜」を指すのだとわかる。熱帯夜の続く日々は嘘のようにパーティが続き、熱帯夜の終わりと嵐の襲来とともに、そのパーティも終わりを告げる。

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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.9

原題がel angelで邦題が『永遠に僕のもの』。意味を少し変えてきたからどうなのかと思ってたけど、より直球的なカルリートスの行動表現を意味してた。

目が映し出される序盤と終盤が好きだ。

自分は泥
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

4.3

なにこれ1よりずっと面白いやんけ!!!というのがすぐの感想。本当に面白い。
1は少しシンプルすぎるストーリーが気になってたけど、2になってストーリーに捻りが生まれた印象。コンチネンタルの持つ性質もよく
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.2

なにかヘイトを色々と集めてるという噂を耳にしていたけど、思ったよりは全然面白かった。(私が普段邦画に対して極端に低い期待しか抱いていないせいかもしれないけど)

「これを今作る意味があるのか?」って、
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ジオストーム(2017年製作の映画)

4.3

なんの気もなしにぼんやり観始めた映画だけど面白かったなあ…メッセージがどうこうとか深く考える映画じゃないし、ジェラルド・バトラーがカッコイイでオールオッケー。メタスコアが異常に低かったのも、多分メッセ>>続きを読む

トム・オブ・フィンランド(2017年製作の映画)

4.0

この映画の公開にあたり、性描写の過激さから1度は公開も危ぶまれた、という話を聞きすごく楽しみにしていた。ただ、その性描写だけが全てではないし、1人の芸術家の映画として評価されるべきだろう。(あまり性描>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.8

全体的にすごくスマートな映画だという印象を受けた。

ストーリーは至ってシンプル(裏返せばちょっと飛躍した部分もあった)。まあキアヌ・リーヴスなら犬殺されたくらいでもマフィア殲滅しちゃうよね、と納得出
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

4.3

元々映画音楽オタクを自称しているので、いつか見なければと思っていた作品。やっと観られた。

映画音楽は、20〜21世紀の偉大な芸術。
もし映画音楽がなければ、オーケストラ音楽は滅びていたかもしれない。
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マーウェン(2018年製作の映画)

4.0

全然知らない映画だったんだけど、ロバート・ゼメキスの映画って聞いただけで行こうと決断して見てきた。
実際にあった事例を元にした映画だからか、すごくメッセージ性は強いし、そんなシリアスな現実世界をダーク
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天気の子(2019年製作の映画)

3.5

東京の描写の細かさが本当によかったなあ……新宿・池袋・代々木・渋谷・有楽町、何度も足を運んだ場所。特に神宮球場の描写の上手さに歓喜した。

ストーリーは、新海作品初だからなんともな……天気の子としての
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