ホロコーストのユダヤ人生存者達による、未遂に終わった復讐計画。
報復は、また新たな報復を産む。
紛争を抱えたアブハジア自治共和国のある集落での話。
とても素晴らしい作品でした。
殺し合った敵同士を治療して、ひとつ屋根の下で看病する主人公イヴォ。
兵士が回復するにつれ、一触即発の状態に。
そん>>続きを読む
ライカートらしい、静かなサスペンス映画。
環境問題に対してテロリズムで警告する主人公達の大胆で繊細な感情の描写が、いかにもライカートらしく、またまた不穏な閉鎖感が小船のように漂っていました。
芥川龍之介の『羅生門』の宣伝映画かって言うくらい『羅生門』が読みたくなりました。
早速Amazonで注文しました。
ヒップホップ×武士道×殺し屋という、最新のスパイスカレー事情のような組み合わせも面>>続きを読む
シェイクスピアの同名ロマンス劇に着想を得た作品。
エリック・ロメールによる『四季の物語』の2作目。
「冬の質感を出す為」に用いられた荒い18mmカメラの映像も素晴らしいムードを醸し出していました。>>続きを読む
昨日の夜は今日の仕事納めに向けて気持ちを奮い立たせる為にファイト・クラブを久々に再鑑賞しました。
10代の頃に観た以来でしたが、大人になった今観返しても、よく出来た内容だなと思いました。
ファイト>>続きを読む
年末の忙しさに心身共に疲れている状態だから、逆にこのくだらないコメディ映画を再生したのだと思います。
明日でようやく仕事納めなのですが、今日の夜映画を観るとすれば、もっと幼稚な作品を選ぶかも知れません>>続きを読む
ブルジョワ達とそれに仕える使用人達、それぞれの感情と思惑が入り乱れる恋愛不倫群像劇。
もう、無茶苦茶ですやん。
今のご時世なら、少なくとも全員謝罪会見送りです。
衣装担当はココ・シャネル。
シャ>>続きを読む
フランスらしいエスプリの効いたシュールなコメディ作品。
普段コメディ映画はほぼ観ないですが、本作は面白かったです。
ブルジョワ階級への風刺なのでしょうが、部長宅の前衛的で超モダンな家がバカらしくて>>続きを読む
ココ・シャネルの人生を恋愛ドラマ仕立てで描いた話。
ピエール・ニネ主演のイヴ・サンローランの映画となんとなく似てる構成に思いました。
シャネルの残した功績は、現代女性のファッションの礎となって今の>>続きを読む
ヒッチハイクで乗せた男がサイコキラーだったことから始まるスリラー作品。
最初はちょっと頼りない感じの主人公でしたが、後半見るみる逞しくなっていきました。
荒野で自殺しようとするシーンや、スニーカー>>続きを読む
人間の條件3部作の最終章。
日本軍が敗走し、ソ連軍の捕虜となった主人公の姿を描く。
満州国の支配はファシズム的思想の日本軍から、社会主義を掲げるソ連軍へ。
しかし、社会主義下におけるソ連軍も民間>>続きを読む
3部作の2作目。
臨時招集を受け、極寒の満州北部の最前線に派遣された主人公,梶。
そこで待ち受けるのは、日本軍軍隊内の地獄のような生活でした。
人間を人間として扱うべきだと考える梶にとって、軍にお>>続きを読む
五味川純平の同名小説の映画化。
第二次世界大戦下の日本の占領下であった満州を舞台に、当時の日本軍の狂気的な姿を描き、道徳心を持つ主人公,梶を通じて人間の在り方を問う、まさに日本映画が誇る記念碑的な戦>>続きを読む
ジャック・ロジエ監督によるヌーヴェルヴァーグの傑作と謳われるデビュー作。
DVDに付いていた蓮實さんの解説に、「本作は、映画の存在を前提として撮られた映画ではない」とのことが書いてありました。
本当>>続きを読む
贋作を売り捌くカウボーイハットの男リプリーと、不治の病を患った額縁職人ヨナタンの歪な〝男の友情〟を描いたクライムサスペンス。
『アメリカの友人』というタイトルがヨナタンにとってのデニス・ホッパー演じ>>続きを読む
アニエス・ヴァルダが住居兼アトリエを構えるパリ14区のダゲール街の人々の暮らしを映し出したドキュメンタリー。
ダゲール街は下町で、華やかさはなく質素で素朴な町ですが、アニエス・ヴァルダの手にかかると>>続きを読む
自動車事故に性的興奮を覚えるという特殊な性的嗜好のコミュニティ,カー・クラッシュ・マニアを題材にした話。
痛いのもグロいのも苦手なので、女性器に似た生々しい傷跡を見て興奮を覚えるシーンは、監督がド変>>続きを読む
5時間もある作品を映画館で観るのは初めてだったので、事前にコンビニで(先月テアトルで水を買うと220円もするという衝撃の事実を身を持って体験したので)水とコーヒーと(10分休憩の時に外で手早く食べれる>>続きを読む
アンナ・カリーナが片手の指を利用して自分の身長を測るシーンがなんともチャーミングでした。
指が顔を通る時だけアホになっていました。
桂三度の15倍は面白かったです。
ヨウジさんの話し口調は、確固たる情熱を胸に持ちながらも穏やかで謙虚。
ヴィム・ヴェンダースの映画ももちろん好きですが、本作に関してはヨウジさんの発する言葉により興味があったのが本音です。
山本耀司>>続きを読む
往年の名作を鑑賞。
フランケンシュタインとは、伝説の怪物を生み出した博士の名前なんですね。
なんと哀しい物語。
無垢な少女との触れ合いのシーンが一番印象的でした。
『ミツバチのささやき』を観返>>続きを読む
精神性が少年のままなので、一番面白かったところが皆信号待ちで鼻クソをほじくるシークエンスとピトンのくだりでした。
一見、普通車っぽく見えるキャンピングカーもアイデア満載でワクワクしました。
ニューヨークの古い建物の廃材を利用してギターを作る職人,リック・ケリーと彼のギターショップ『カーマイン・ストリート・ギター』のドキュメンタリー。
店名カッコ良すぎ。
途中、ジム・ジャームッシュが来>>続きを読む
ニック・ケイヴの生誕20000日目を記念(?)したドキュメンタリー。
これはニックファンなら観ることをオススメします。
途中、ニック・ケイヴが90年代に一緒にデュエット作を発表したカイリー・ミノー>>続きを読む
エスパス・ルイ・ヴィトン大阪にて、ゲルハルト・リヒター展を観たところで、復習を兼ねて本作を鑑賞。
リヒターの半生をモデルにした作品ではあるものの、ドキュメンタリーではないので本作を観た後も、リヒター>>続きを読む
『ゴーン・ガール』ならぬ〝ゴーン・ボーイ〟ことカルロス・ゴーンの逮捕から逃亡までの一連の事件を本人や関係者が語るドキュメンタリー。
日本のテレビや報道では、ゴーン側の主張や逮捕に至る背景の解釈につい>>続きを読む
サミュエル・フラー監督自身が北アフリカからヨーロッパ上陸の戦闘を経験し、そこで実際に見たことも踏まえて脚本から映画制作に関わった戦争映画。
すごく面白かったですし、戦争映画ですが〝人〟が描かれていま>>続きを読む
トリコロール三部作の最終章、テーマは『博愛』
三部作の中でも本作が一番好きでした。
初老で早々に隠居して、隣人の電話の盗聴を日課のように寂しく生きるヴェルヌ元判事は、トリコロール三部作を集大成かの>>続きを読む
ロベール・ブレッソンの初カラー作品。
ブレッソンはまだまだ観れてない作品もあるのですが、個人的には『白夜』が今まで観た映画の中でトップクラスの作品くらい素晴らしかったですし、ブレッソンの映画はカラー>>続きを読む
『アメリ』の監督の初期作品。
これが一番好きな映画だと言う方とお話ししたので、観てみました。
とは言っても、そもそも『アメリ』が肌に合わなさそうで観てないのに、これが合う訳がない。
こういう作品>>続きを読む
足が不自由な18歳の娘が、とあることから世話をしてくれている自分の母親に不信感を抱いていくサイコスリラー。
『serch/サーチ』の監督ということで興味が出て観ました。
何も深いことは考えず、単純>>続きを読む
ブルジョワ女と雇われ召使いが漂流した無人島での下克上恋愛モノ。
何もない無人島においては、金持ちの資本家よりも、日々を生き抜く術を知っている貧乏人の方が圧倒的に有利である。
今の時代では絶対に言っ>>続きを読む
『ジョーカー』の元ネタ。
スタンダップ・コメディアンを目指す狂気の素人,パプキンを演じるロバート・デ・ニーロの怪演ぶりが素晴らしい。
ダリ自身が語っている言葉もたくさん収録されていて、ダリのファンなら観ておいて損はないドキュメンタリーだと思います。
晩年のブニュエルの映像も少し出てきました。
『アンダルシアの犬』の共作をブニュエ>>続きを読む
同じストーリーで展開が少し違ってくる2部構成。
日々の微妙なやりとりの違いで、人生は大きく変わっていくのでしょう。
それを受け入れ、多少の後悔をしつつも、人生を謳歌したいです。