ベルモンドとドンバールが、アマゾンで宇宙人に遭遇。UFOや武器等を登場させずに、宇宙人が星に還るまでを描いているところは画期的だ。ドンバールとベルモンドが絶えず口喧嘩を交わしているのはホークスのコメデ>>続きを読む
ワンシーン、ワンカットの長廻し。絵画のように美しい場面が続く。庭園では兎、犬猫、鹿が遊ぶ。物語らしいエピソードはなく、50分を経過して夫婦の入浴シーンを経て、戦争から負傷して帰還する夫のエピソードから>>続きを読む
ベルリンオリンピックにボクシングのコーチとして訪れるが、ユダヤ人家族を救出することになる。それをヒトラー、彼の姉、ナチ将校などが入り乱れ、オーストリア目指し、カーチェイス。ところがヒトラーの屋敷に逆戻>>続きを読む
橋本一の『劇場版 シグナル 長期未解決事件捜査班』は無残な出来だったが、本作はかつての橋本一の調子を取り戻している。しかし、本作の不満は、写楽と蔦屋を同一場面で登場させていることだ。10か月で姿を消す>>続きを読む
成島出=吉永小百合コンビの『ふしぎな岬の物語』は無残な出来であったが、本作は在宅医療という社会的問題を扱っていることもあって、見応えのある作品になった。
ただ、患者が同じように癌であったり、救うことが>>続きを読む
西加奈子の原作にほれ込んだ明石家さんまのプロデュースによる2Dアニメ。ある意味、もう一つの『明日の食卓』でもある。しっかり者の小学生キクコと楽天家で惚れっぽい母親の生活を、キクコの視点(語り)で描いた>>続きを読む
カナダ製『悪魔のいけにえ』。製作、監督、脚本、撮影、編集はテレビ演出家のエイドリアン・ラングレー。『悪魔のいけにえ』のような狂気もなく、小水一男(ガイラ)の絶望感もない。しかし奇妙な味わいがあるのは、>>続きを読む
カルト・ムービー『屋敷女』は、妊婦の腹を鋏で引き裂くショックシーンと、クライマックスの出産シーンにボカシが入っていたが、本作は無修正完全版での公開。本作はホラーとしても、スプラッタとしても抜きん出た傑>>続きを読む
ヒロインが自分のためでなく、兄を護るためにキックボクシングのジムに通いだす。兄を虐める連中に制裁を加えたらジム仲間から非難されるが、試合に選出される。しかし出場を辞退。自分のあり方に混乱するヒロイン。>>続きを読む
女性起業家が仲間たちと新しいデザインのヘルメット製造会社を立ち上げようと、投資家を募るが、巧く行かない。自動運転自転車を開発しようと投資家に会うと、即決で出資が決まる。ところが製品化が進まず、遅延金を>>続きを読む
チェコスロバキアの女子陸上選手が、ロス五輪出場有力候補として、コーチからストロンバという筋肉増強剤を射たれる。しかし体調に悪影響を及ぼすので、射つのを止める。ところが国の圧力に負け、母親は薬を偽り、ス>>続きを読む
フランス=デンマーク製アニメ。あえて立体的表現を捨て、平面・絵画的に描くことで作家性を際立たせている。ドリス・ディのミュージカル映画『カラミティ・ジェーン』も楽しめたが、本作は冒険映画の面白さを備えて>>続きを読む
孤児から晩年までのココ・シャネルを、アーカイヴとインタビューで描いたドキュメンタリー。男性遍歴、戦時中のドイツへの協力、香水戦争など若き日のガブリエルの強かな生き方を中心に構成。戦時下ではドイツとチャ>>続きを読む
岐阜県地方創生映画。青いバラを品種改良により生み出した、岐阜県大野町の実在の女性をモデルにした小説を、作者自身の脚本・監督により映画化。
癌で余命半年の宣告を受けたおばあちゃん(由紀さおり)が、生きて>>続きを読む
神学者が監禁されていた子供(男の子2人、女の子1人)を救出、言語やマナーを教育するが、これが過剰な押しつけで虐待行為。神を教え、洗礼を受けされるのも強制。子供は神を拒絶し、神も子供を拒絶しているかのよ>>続きを読む
ミッチェル・ライゼンは、作家性は乏しいが、優れた脚本に恵まれて、それなりの水準の作品にしている。悪人のボワイエをナレーションに話が進む。ボワイエは好きになれない人物だが、ラストで人間性を見せるので、ハ>>続きを読む
現在アメリカでは、5月末にミネソタ州ミネアポリスで警察官が黒人男性を死亡させたとして、全米各地で抗議デモが続いており、その波は世界各国に広がっている。本作は差別意識が環境に左右され、一度植え付けられた>>続きを読む
これは驚きの詰まった傑作。37秒間、出産時に息をしていなかったため障がいを持って生まれてきた23歳の女性の、自分探しの冒険譚。彼女を取り巻くデリヘル嬢、介護福祉士など多くの人たちが彼女を支え、そして自>>続きを読む
北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンオン)の異母兄である金正男(キム・ジョンナム)がマレーシアのクアラルンプール国際空港出発ロビーで暗殺されたのは2017年2月17日であった。本作は監視カメラに収>>続きを読む
ナチスの民族浄化で家族を失ったマックスは、隠れたナチスを見つけ出し、復讐しようとしていた。同じ目的を持つユダヤ人組織に加わるが、ナカムと名乗る過激派ユダヤ人組織に出会う。彼らはナチスだけなくドイツ人全>>続きを読む
北マケドニアの電気も道路も通じていない山岳地帯で、病気の母親と暮らす自然養蜂家の女性の日々を追ったドキュメンタリー。音楽とナレーションを排除したフレデリック・ワイズマンの手法を思わせるが、劇映画のよう>>続きを読む
「すさび」とは「遊び」と書いて「成り行き任せ」の意がある。本作はタイトル通りの「すさび」映画。まるで自動書記のような岩名雅記監督のイメージの氾濫は、孤高の映画作家・金井勝(「無人列島」「王国」)か高嶺>>続きを読む
現存する世界の映画作家では間違いなく五指に入るイ・チャンドンの8年ぶりの新作である。本作は村上春樹の短編『納屋を焼く』の映画化。しかも謎だらけの掌編を、夥しいキーワードを散りばめた148分の極上のミス>>続きを読む
眠りをテーマにした8時間に及ぶライヴ・パフォーマンス「スリープ」、2018年のロス、グランドパークにおける初めての「スリープ」野外公演を追った本作は、「スリープ」の作曲、演奏を手掛けたマックス・リヒタ>>続きを読む
72年、ロスのニューテンプル・ミショナリー・パプティスト派教会で撮影したが、シンクロ(カット・ナンバーを入れなかった)に問題があり、編集を断念。90年にアラン・エリオットがワーナーから権利を買い受け、>>続きを読む
王が、国民が読み書きできる文字を作ろうとする。ハングル文字を作る過程が丁寧に描かれる。牙音、舌音、唇音、歯音、喉音と決めて、点と直線で文字を決めてゆく。漢字を捨て、ハングルを広めたのは、当時は漢字を学>>続きを読む
妻は事あるごとに、自分が幸せであることを確認する。自分のためだけに存在する夫も当然幸せだ、と思い込んでいる。夫は感情を抑え込んでいる。だが、「もう我慢の限界だ。ここを出てゆく」と宣言する夫。息子は父と>>続きを読む
父が倒れ、兄妹3人が故郷マルセイユに集まる。しかし3人の気持ちはバラバラ。だが、漂着した難民の子ども3人を助ける。それがきっかけで兄妹3人の気持ちも一体となる。
大切な家族が失われようとしている。そこ>>続きを読む
監督の、池袋暴走死傷事件に対する怒りが迸る作品。暴走で夫を亡くしたヒロインは、加害者からの謝罪がないからと、保険金の受け取りを拒否しており、そのため子供を抱えた生活は苦しい。昼は花屋で、夜は風俗で働き>>続きを読む
女性ドライバーが、狂気の暴走男に遭遇するスリラーだが、ノンストップのマッド・ドライバーによるクラッシュ・シーンの連続にびっくり。
信号が青になったのに、考え事をしていた男(役名なしのラッセル・クロウ)>>続きを読む
ドイツ1970年製作のカルト・ムービー。話はシンプル。100万ドルとドーナツ盤レコードが入った鞄の奪い合い。現代劇でありながら、マカロニ・ウェスタンを思わせる展開。お人好しのマリオ・アドルフはフェルナ>>続きを読む
本作は『不思議惑星キン・ザ・ザ』(86)を、ゲオルギー・ダネリア監督自からの手で、アニメーションとしてリメイクしたもの。設定、ストーリーはオリジナル版のままで、釣り鐘のような宇宙船まで同じデザインなの>>続きを読む
癌になったコビト症のイケダが、自分が存在していたことを示すために、自分を撮ることに。しかし、セックスしているところに執着する。風俗嬢とのセックス。そして毛利悟巳嬢に、愛とは何かを語る。それはどこか空疎>>続きを読む
ライカ犬が、霊となってモスクワの街角を彷徨っている、という設定の、犬の目線で野良犬の生態と、ソ連のライカ犬による宇宙開発計画のアーカイブを織り交ぜたドキュメンタリー。犬がカメラの存在を気にすることなく>>続きを読む
新種のバラ開発を巡る犯罪コメディ。
薔薇育種家(ローズメイカー)エヴのバラ園は経営困窮に陥っていた。そんな時、職業訓練所から3人を雇うことに。前科者や人とのコミュニケーションがうまく取れない女性などだ>>続きを読む
これは酷い。本当に橋本一が監督したのか。良いところのない、無残な出来。いくら壊れた無線機で未来と交信できるというバカな設定だとしても、クライマックスの緊張感を遮断する説明ショットを頻繁に挿入したり、登>>続きを読む