シネフィルmonkさんの映画レビュー・感想・評価 - 31ページ目

シネフィルmonk

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メリィ・ウィドウ(1934年製作の映画)

3.5

ヨーロッパの小国の大富豪の未亡人とパリの公使館勤務の小粋なプレイボーイ伯爵との恋の駆け引きを洒脱な演出と美しい音楽の中に描く。もともとはフランツ・レハール作曲のオペレッタ『メリー・ウィドウ』を下敷きに>>続きを読む

ザルツブルグ・コネクション(1972年製作の映画)

2.2

冷戦時代、スパイ天国といわれたオーストリアの古都ザルツブルグ。湖の写真集を出版契約していた写真家ブライアントが姿を消す。彼に会いに来たアメリカの弁護士マシスン(バリー・ニューマン)は、ブライアントの妻>>続きを読む

見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

3.7

ヒッチコック監督が描く「交換殺人」がテーマのサスペンス。列車内で有名テニス選手のガイは、たまたま乗り合わせた見知らぬ乗客(ブルーノ)から、言葉巧みに「交換殺人」の話を持ちかけられる。離婚話が持ち上がっ>>続きを読む

霧の中の風景(1988年製作の映画)

3.2

全編を通してギリシアから遠く離れたドイツまで、12才の少女と5才の弟に待ち受ける過酷な出来事の連続のロードムービー。姉弟は父の顔も居場所もわからず旅を始め、途中で伯父から思いがけない事実を知らされ目的>>続きを読む

想い出のマルセイユ(1988年製作の映画)

3.5

『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』の監督ジャック・ドゥミと音楽ミシェル・ルグランが久々にコンビを組んだイブ・モンタン主演のミュージカル。ドゥミもモンタンもこの映画の数年後に亡くなってお>>続きを読む

深夜の告白(1944年製作の映画)

3.8

ファム・ファタール(魔性の女)に誘惑され、その夫を殺害した男がたどる運命を描いたサスペンス。ドラマは深夜、殺害の片棒を担がされた男がオフィスで独白している所から始まり、回想形式で進行していく。

とり
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第十七捕虜収容所(1953年製作の映画)

4.2

コメディからシリアスなドラマやサスペンスまで作品の幅が広いビリー・ワイルダー監督作品。ワイルダーが脚本から製作・監督まで手がけ、第二次大戦中のドイツ内の米空軍の軍曹ばかりが集められた収容所の中で起こる>>続きを読む

ガス燈(1944年製作の映画)

3.8

忘れた頃の再鑑賞。名歌手で不審死を遂げた叔母が以前暮らしていたロンドンの家で恋に落ちた作曲家と新婚生活を送るボーラ(I・バーグマン)だが、夫に物忘れや盗癖を指摘され徐々に心が病んでいく。

フランスの
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

2.7

たまには最近の映画をポスト📮しますー。ある事件をきっかけに一変する様をブラックユーモアを交えて描いたドラマ。ホテルのテラスで家族の食事中、雪崩が迫ってきた時に咄嗟にとった父親の行動…その時家族を置き去>>続きを読む

ローラ殺人事件(1944年製作の映画)

3.8

新進気鋭の美貌の女性コピーライター、ローラ・ハントが惨殺死体となって自宅で発見されたことから回想形式で話が進む。ローラは成功に至るまでに初老の著名エッセイストと深い繋がりがあり、その上でプレイボーイの>>続きを読む

生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

4.0

シェークスピア劇をモチーフにナチスを笑いのターゲットとしたこの作品は、戦時中1942年に撮られた。ナチス・ドイツに占領されたポーランド・ワルシャワの劇団が、ヒットラーとナチス党員に化け、ユーモアと機転>>続きを読む

七人の愚連隊(1963年製作の映画)

3.8

フランク・シナトラ一家勢揃い。シカゴを仕切るギャングのボスが殺され、配下のロボ(フランク・シナトラ)の留守中に跡目を引き継いだガイ(ピーター・フォーク)との間で抗争が勃発。お互いの経営するカジノを襲撃>>続きを読む

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版(1989年製作の映画)

4.3

映画館がみんなの娯楽の中心だった良き時代ー。シチリアの小さな村にある映画館パラダイス座に集う人々がスクリーンの映像に見入るみんなの表情やセリフを真似る場面。そして、映画好きの少年トトと映写技師アルフレ>>続きを読む

家族の肖像(1974年製作の映画)

3.7

ローマの豪邸で美術品、「家族の肖像」と呼ばれる絵画コレクションに囲まれ執事、家政婦と暮らす老教授の生活が、屋敷に転がり込んできたある家族によって乱されるさまを描く。右翼の権力をかさにしたずうずうしい侯>>続きを読む

マタ・ハリ(1931年製作の映画)

3.2

第一次大戦でパリを中心に暗躍した名うての女スパイ、マタ・ハリを同じ年にグレタ・ガルボが映画『マタ・ハリ』で演じ、ライバルのマレーネ・ディートリッヒは『間諜X27』のタイトルでライバル対決した当時の話題>>続きを読む

カティンの森(2007年製作の映画)

3.8

第二次世界大戦中、“カティンの森事件”と呼ばれるこの悲劇は、ソ連の支配下にあった冷戦時代のポーランドにおいて長く語ることをタブーとされてきた。
本作は、自らの父親もこの事件の犠牲者の1人であるポーラン
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暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

3.8

4Kデジタル・リマスターされたベルトルッチ監督の『暗殺のオペラ』を先月、映画館で再鑑賞。ベルトリッチ29歳の長編監督第4作。一人の青年が反ファシズムと言われた父の死の謎を解明しに、閉鎖的な田舎村を訪れ>>続きを読む

神様メール(2015年製作の映画)

1.0

神は実在しブリュッセルに住んでいる。
神様がパソコンでいたずらに世界を管理している。勝手に法則を作って、人類を弄んでいる。
娘がそんな父の神に反発して世界の人々に何年生きるかを示す一斉メールを送りつけ
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.1

日本の戦後と同様、第二次大戦の敗戦国の悲哀を感じさせる作品。どこもかも戦後の困窮で失業者があふれ、仕事はなく食料も不足。せっかく質屋から取り戻した自転車で仕事に就き、家族三人幸せな生活が始まると思った>>続きを読む

日曜はダメよ(1960年製作の映画)

4.2

アメリカからやってきた古代ギリシャの民間研究家ホーマー(ジュールス・ダッシン)は酒場で町中の人気者の娼婦イリヤ(メリナ・メルクーリ)と知り合い、興味を抱く。彼女こそ伝統的なギリシャ美人とみて、さっそく>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

4.2

オーソン・ウェルズが25歳で監督・製作・脚本・主演を手掛けた不朽の名作。実在した新聞王ハーストをモデルに破産寸前の新聞社を次々と吸収して一代でニューヨーク1の新聞に育て上げ、他の事業にも手を広げて絶大>>続きを読む

黄金の七人(1965年製作の映画)

3.5

イタリア映画というと芸術作品かB級のお色気コメディーが定番だが、これらとはまた異なり、スイス銀行から金塊を強奪する泥棒もののサスペンスコメディー。まずもって全編に流れるA・トロヴァヨーリのジャズとスキ>>続きを読む

マン・ハント(1941年製作の映画)

3.8

ドイツ映画全盛期を代表する映画監督がアメリカに亡命して制作した反ナチス映画の一つ。『M』で知られるフリッツ・ラング監督によるサスペンス・スリラー。たまたま休暇でドイツの山奥で狩猟を楽しんでいた英国大尉>>続きを読む

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942年製作の映画)

3.1

ジェームズ・M・ケインの小説『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(原題:The Postman Always Rings Twice)はこの映画を含めて4回映画化されており、本作はヴィスコンティの処女作であ>>続きを読む

ニノチカ(1939年製作の映画)

4.6

伝説の大女優にして早く引退、あのグレタ・ガルボが革命後の共産主義国家ソ連はロシアからフランスは花の都パリへやってきて、パリジャンのプレイボーイと恋に落ち、一度本国に帰還後も故あって二人は再会する。なん>>続きを読む

おかしな二人(1968年製作の映画)

3.7

もともとはブロードウェイでヒットした同名舞台劇を『裸足で散歩』(1967)でトリオを組んだニール・サイモン原作、ジーン・サックス監督、ニール・ヘフティ音楽らスタッフにより映画化。

やもめ暮らしと離婚
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エル・スール(1982年製作の映画)

2.8

スペイン内戦でフランコ政権が共和国に勝利したことで南北の格差が生まれ、思想の異なる祖父との口論が耐えない父は家族と寒村の北部“かもめの家”と呼ばれる郊外の一軒家に移り住む。

題名エル・スールは温暖な
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つぐない(2007年製作の映画)

4.2

2007🇬🇧ジョー・ライト監督
少女の何気ない嘘によって翻弄される男女のその後の人生…。戦地へ再会を信じてしたためる手紙が切ない。音楽も映像も配役もすべて好きです。


だいぶ前に観たので、もう一度再
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ローマの休日(1953年製作の映画)

3.8

1953🇺🇸ウイリアム・ワイラー監督
王女と新聞記者のラブ・ストーリー。グレゴリー・ペックとオードリー・ヘップバーンがローマの名所を満喫する初々しさが残る定番ロマンス。

新婚旅行先はローマを中心にロ
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天国は待ってくれる(1943年製作の映画)

4.2

#天国は待ってくれる
1943🇺🇸エルンスト・ルビッチ監督
原題はウォーレン・ビーティ、ジュリー・クリスティーが共演の「天国から来たチャンピオン」と同じ「Heaven Can Wait」。しかし前者が
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

4.0

1961🇫🇷アンリ・コルピ監督
記憶喪失の夫の意識戻ったと思えたのも束の間の哀しいラストシーン…。アリダ・ヴァリの表情だけで涙もの😢

だいぶ前に観たので、もう一度再鑑賞してこの映画の良さをじっくり味
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若者のすべて(1960年製作の映画)

4.0

1960🇮🇹🇫🇷ルキノ・ビスコンティ監督。
田舎から出てきた純情な弟(アラン・ドロン)と娼婦(アニー・ジラルド)の悲恋が悲しい。
だいぶ前に観たので、もう一度再鑑賞してこの映画の良さをじっくり味わい直
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息子のまなざし(2002年製作の映画)

3.7

罪を犯した少年たちの社会復帰のための職業訓練所で指導するオリヴィエのもとに、かつて自分の息子を殺害した少年が入所してくる。少年を前に複雑な思いを秘めるオリヴィエの葛藤と苦悩…。セリフは少なく登場者はわ>>続きを読む

黄色いロールス・ロイス(1964年製作の映画)

3.5

調べたら1972年12月31日の大晦日に紅白の裏番組でTV放送され、その時観て以来の再鑑賞。俳優陣は超豪華。内容は3話オムニバス形式で黄色い「ロールスロイス」の持ち主を巡る編年体の悲喜こもごものストー>>続きを読む

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

3.7

双子でもないし血の繋がりもない。でも、同じ名前で容姿を持った二人の女性の物語。二人が唯一シンクロするシーンがあり、写真がその記憶をとどめる。両国の撮影地が美しく静かに心に残る作品。

ポーランドのベロ
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ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)

4.2

この映画はあらためて見返しても本当に怖い。ナチス残党が暗躍し、第四帝国を興す為に南米はパラグアイに集まり、欧州各地で対象年齢を絞った大量の殺人計画とさらにナチスの復活を告げる悪魔の計画を進めようと実行>>続きを読む